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いつのまにか異常な世界に生きていた

人生の終わりが近い、と思っているわけでもないのに、残しておかなければ、という気持ちに時々なる。

安倍さんのことは少し前まで、どちらかと言ったら肯定的に見ていたと思う。家族に聞いてもそうだったと言う。たしかに、十分とは言えない。でもまあ、最悪でもない、という感じ。他に誰がいる?野党?まさか。という感じ。民主党政権を支持していたが、今の野党に国を動かすことなんてできないだろう、と。

以前にオバマ大統領が広島へ来たとき、ぼくは安倍さんが総理でよかった、と思ったものだった。何しろ歴史的な記念行事だ。オバマ氏の隣に立つ人物として、安倍さんはそれなりに絵になった。頼もしいとまでは言えないが、日本の代表として、顔として、ひとまず適している。役割を果たしている、と思ったものだった。

しかし、「あれ」と思うことが少しずつ増えてきた。最初に引っかかったのは、「総理をやめる」というあれだ。すぐに出てくる、わかりやすいニュースだとこれとか。

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そのニュースを、ぼくはテレビで見ていた。随分軽く言うんだな、ぐらいのことは思ったかもしれないが、そのときはそれほど気にしていなかった。
その後に佐川氏が国会に呼ばれ、うだうだと、よくわからない言い訳をしていた。不快だと思ったが、それだけだった。馬鹿な奴らが馬鹿なことをしている、そういう奴らもいる、というぐらいにしか感じていなかった。

しばらくして、とくにしっかりニュースを見ていなくても、夫人の昭恵氏が事件に関わっている、どう考えても「関わっていない」とは言えないだろう、という感じになってきた。自分から積極的に調べているわけでもないのに、目や耳に自然に入ってくる情報だけでも、それを否定することが難しい、すでに事実として周知されているようだと思った。しかし、安倍さんは総理も議員もやめていなかった。どちらかと言うと、憲法改正などのためにより総理大臣としてのキャリアを突き進もうとしているようだった。

さすがに変ではないか?と思い始めた。「やめるって、言ってなかったっけ?」と。やめてないということは、じゃあ、奥さんは森友事件に関係なかったということ?国有地売却に一切関係なかったということ?と思った。

もちろん、関係はあった。それは安倍さん自身も認めている。以下は比較的最近の話だが、

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改ざん・削除された文書の中に「昭恵夫人の記述があることをどう受け止めているか」と問われた首相は「妻について書かれた記述は改ざんされた全体の中のごく一部に過ぎない」などと答弁した。

これに対し田村氏は、削除された部分の読み上げを財務省幹部に要求。森友学園籠池泰典理事長(当時)が近畿財務局との打ち合わせ時に、昭恵夫人から「良い土地ですから前に進めてください」と言われたと述べたことなどを首相に聞かせた上で、「これが削除されたことをどう思われますか」と再度尋ねた。これにも首相は「私の妻が全く出てこない決算文書の経緯の部分も同様にほぼすべて削除されている」などと答えた。

昭恵氏は国有地売却に関わっていた。安倍さんはそれを否定していない。というかむしろ、上記ではこの文書の中に昭恵氏が記述されていることを認めている。

「なぜやめてないんだろう?」という素朴な疑問が、頭の隅に引っかかってなかなか薄れなくなりはじめた頃、地味だが個人的にほとんど決定的な違和感として現れたのが、シュレッダーの件だった。

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桜を見る会」をめぐる20日の衆院内閣委員会の質疑で、政府は今年の招待者名簿について、野党から招待者数や支出額などの資料要求を受けた5月9日に「シュレッダーで廃棄した」と説明した。

驚いた。え、なんでそんなことするの?と思った。そしてさらに決定的だったのは、そのシュレッダーを野党が視察しようとしたのを拒否したことだ。

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立憲や共産の衆参8議員が内閣府を訪れた。職員は「シュレッダーが稼働中だ」「責任者がいない」などと視察をさせなかった。野党側は「稼働していない執務時間外なら見られるだろう」と食い下がったが、約2時間の押し問答の末に「官房長の判断でだめと決まった」と押し切られた。

え、なんで拒否するの?と思った。何を隠しているの?と。べつに見なくてもいいけど、見てもいいじゃん。見せないのはおかしいじゃん。大の大人が、紙相撲のように押し合って何をしてるんだろう。誰がどう考えてもおかしい。ここまでみっともない対応を取ってまで見せないという、まともな理由がない。

この、シュレッダーを物理的に見せない(議員を建物に入れない)様子を見て、頭の中の政府観が完全に変わったと思う。こいつら、駄目だ。かなり、駄目だ。完全に、駄目だ。

それから徐々に、記者会見で記者にまともな質問をさせないとか、首相がくだらないヤジを飛ばしたり、野党議員のことを人として貶めたりするのを見て、以前から「なんだこいつら」とほとんど無意識に思っていたことが、じわじわと思い出されてきた。それまでもそういう状況を見ていたが、意識にはのぼっていなかった。それがのぼってきた。こいつら、かなり駄目じゃん。

元はと言えば、わざわざ自分から、言う必要もないのに「私や妻が関係していたら総理大臣も国会議員も辞める」なんてキャッチーな発言をしてしまったのが、この変化の始まりだった。それがなければ、今この時点で安倍さんや政府のことをこんな風にはまだ思っていなかったかもしれない。

しかしたぶん、それは遅かれ早かれ来ていたのだろうとも思う。安倍さんのその理解不能な虚言はつい最近のこれでも強く感じられた。

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立憲民主などの会派の芳賀道也氏(無所属)が「都合が悪くなると、首相は『悪夢の民主党』と言って一切答えない。子供の教育に悪い」と皮肉ったことに反論した。首相は「自民党大会などで『悪夢のような民主党政権』と、経済政策において申し上げている」と認める一方、「国会答弁で答えたことはない。正確な質疑をしたほうがいい」と語った。
実際は、首相は2019年2月の衆院予算委員会などで「民主党政権は悪夢だった。間違いなく」と述べている。

著しく記憶力が悪いのか、思ったことがそのまま口から出てしまうのかわからないが、聞かれてもいない間違いをなぜ言ってしまうのだろう。常識的に考えて、正常さを失っていると思える。

昨日あたり話題になった、これもそうだろう。

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安倍総理大臣は13日の自民党役員会で、「休業に対して補償を行っている国は世界に例がなく、わが国の支援は世界で最も手厚い」と述べ、休業に伴う補償や損失の補填(ほてん)は対象となる事業者の絞り込みが困難で、海外でも例がないとして、否定的な考えを重ねて示しました。

「わが国の支援は世界で最も手厚い」については、基準も曖昧だし、付き合う価値もないというか、「お前の中ではな」とだけ言えば良いとも言えるが、「休業に対して補償を行っている国は世界に例がなく」とはどういう意味だろうか。ちょっと調べれば、そんなことは明らかな間違いだとわかるのではないだろうか。それとも、これもまた微妙な用語の定義の違いなどで辻褄を合わせるのだろうか。

そう、安倍さんとそれを取り巻く人々のやっていることは、一言で言って「辻褄合わせ」だ。ずっとそれをしている。初めにめちゃくちゃなこと、異常なことをして、それを後から、あたかも正常なことであったかのように取り繕う。その繰り返しだ。そしてそこから振り落とされたのが、たとえば亡くなった赤木氏のような人だろう。

これほど異常な世界だが、彼らはまだまだこれを続け、拡張しようとするだろう。だから、それを今度は駄目だと言わなければならない。この異常さは、それを今までずっと見逃してきた、自分の責任でもあるからだ。

COVID-19対策とそれを阻む面倒くささ

COVID-19対策、現在の態度としては、とにかくなるべく感染しない期間を長くするということ。昨日は大丈夫だった、今日も大丈夫だった、明日も・・と1日ずつ感染しない日を増やしていくだけ。で、家族にもそれを求める。

最終的には風邪と同様に、「一生罹患しないなんて無理」という感じでどっかでかかるとは思ってる。でもそれをなるべく後回しにできるように、ということ。

いま病院に行っても、ろくなサービスを受けられないはず。とにかくそれを避けたい。マスクもないし。マスクがなくても家を出なければ使わずに済む。家を出なくても済むようにあれこれ調整する。幸いそれをやりやすい環境ではあるし。
ちなみに、家にいる間も定期的に手を洗ってる。たまたま触らずに済んでいたウイルスをどの時点で触ってしまうかわからないから。家の中にはつねに外から持ち込んだものがあるから。

自分にできる貢献はとりあえずそのぐらいかなと。なるべく家を出ない、そしてなるべく後に罹患する。

ところで、よく手洗いに関する案内で、数十秒なり数分なりの時間を指定しているものがあるけど、あれがよくわからない。自分の場合、ゆうにその程度の時間は洗ってる。たとえば15秒とか30秒ではとても終わらない。何分も洗ってる。
それで思うのは、世の中には手を洗うのが面倒とか、その時間が無駄に感じられて仕方ないとか、早く終わってほしい、とか思う人が少なくないのだろうということ。気持ちはわからなくもない。風呂が嫌いな人、歯を磨くのが嫌な人、皿洗いをしたくない人、いろいろいる(どれも実際に見聞きしたことがある)。きっと、そのバリエーションなのだろう。ちなみにぼくは爪を切るのがすごく嫌で、それは切るのが下手とか深爪が怖いとかではなくて、切ってる時間がもったいない、もどかしい、その時間が無駄だと思ってしまうから。なんとなく、それと同じなのかなと思う。

逆に手を洗ったり歯を磨いたりするのはむしろ好きというか、心地よいリラックスタイムなのだが、爪切りはそうではない、というのが自分でも不思議なところではある。手洗いが嫌いな人(一刻も早く終わらせて次のことをやりたいと思う人?)との共通性があるのでは、と思うが、その共通した部分のさらに根源・理由に何があるのか、というのが今ひとつわからない。

布マスク2枚

このところはCOVID-19に関する話題が多くなっていて、ぼくもまた、主にはTwitterでこれに関するあれこれを書いていた。
というか、これに関する政府、首相等の挙動について書いていたのだったか。

とにかく、馬鹿すぎる、とよく思った。なぜここまで、と。しかし、ある意味では仕方がない。なにしろこれまで、こんな政府じゃ駄目だ、と僕自身はほとんど言ってこなかった。どちらかといえば、肯定的に許容してきたとさえ言える。しかし、これ以上これを許容しちゃ駄目だ、ほんのわずかであっても、自分の声を上げて、ここに反対している人間がいるのだと知らせなければ、と思うようになった。
(そのように思うようになった理由はCOVID-19だけではない。しかし本題から離れるのでここではその話はしない)

それでいろいろ政府の動向を目にしては「アホか」ということを言っていたが、極めつけと思えるのが*1、布マスク2枚を日本の全世帯に配るという話で、これには唖然とした。

このマスク、布製につき、医療的にはなんの効果もない。何しろ日本医師会のお墨付きで効果がない。

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つまり、これは専門家による進言でもなければ、そもそもそういう相談すらしていない。にもかかわらず、その形ばかりの布製の何かを全国のすべての世帯に配るわけで、ものすごい労力と資金、そして時間がかかることになる。何よりも悪いのは、「本来ならば別の業務を進めていたはずの人々がその業務にあたる」ということで、この中には、もっと重要なタスクを予定していた人が多く含まれるに違いないということだ。

言い換えれば、元々予定されていた仕事が後回しになり、この馬鹿げた行為が膨大な人々を動員して行われる。それによって、その動員された人たちの収入が増えるわけでもない。というか、本来収入につながっていたはずの業務が後回しになるわけで、その予定されていた業務の向こうにいた人々が受け取ったはずの何かも次々後回しになっていき、関わるすべてが遅滞・延滞・停滞していく*2。そしてそのような不利益の代わりに得られるのが、ウイルス防止の効果がほとんどない布マスク、それも1世帯につき、2枚だけのそれである。

しかもその布マスク、じつはものすごい貴重なもので、政府からいただかなければ二度と手に入らないようなものならまだしも、そういうものではもちろんない。何しろウイルス防止の役には立たないのだ。なぜ配る?なぜ、国民がそれを必要だと思っていると思った?それも、2枚?1世帯で?
ウイルス防止の役に立たない、マスクの形をした布製の何かでよいのであれば、皆が家で手作りすればいいのではないだろうか。実際、裁縫ができる人や各種団体、メーカーなどはそういうものを作っている。いや裁縫すら不要で、輪ゴムとハンカチで作っている人だっている。そういうのでいいのでは?なぜ税金を使ってまで、ものすごいコストをかけてまで、元々予定されていた業務をストップしてまで、そんなものを配るのだろう?その金、本当に別のことに使ってほしい。どこまで馬鹿なんだろうか。

いや、間違えるのはいい。誰だって判断は誤る。僕だってそうだ。しかし最も馬鹿なやつは、自分の誤りを直せないやつだ。その間違いを認められないやつだ。間違った経緯を隠すやつだ。さて、今の首相や政府がこの間違いを修正できるだろうか。撤回できるだろうか。もしできたなら、それは正面から評価する。

そのコスト、その金・労力・時間の100分の1でも使えば、この国に住む一人ひとりが、本来必要なマスクを適切に購入できない中で、どのような対応をすればそれでもしのいでいけるのか、研究し、その成果を広く啓蒙することだってできるだろう。そういうことにリソースを使うべきだ。それをすべきだ。

たとえば、こんなふうに。
www.itmedia.co.jp

ちなみに、このような「布マスク施策は馬鹿すぎる」という声に対して「それ以外にもいろいろやっている」という擁護もあるようだ。なるほど、そうなのだろう。というか、布マスクだけだったら別の意味で問題だろう。でもそれだったら、とりあえず布マスクをやめて、他に進めている意義あることをどんどんやればいいだけだ。布マスク以外の施策を進めることと、布マスクの全国配布をやめることはまったく矛盾しない。求めているのは、限られたリソースを最大限有効に使ってほしいということ、そして国民からどう見られるかではなく、この国に住む一人ひとりを幸福にするためにはどうすればいいのか、そのことを第一に考えてほしいというだけのことなのだ。

*1:実際は今後これをさらに上回る「極めつけ」が続く可能性も大いにあるが。

*2:ちなみにこれは消費税の税率変更でも同様。消費税減税を訴えている人がいるが、そんなことが行われたらその変更に対応必須の民間企業の経済活動がまた膨大にストップする羽目になるし、その補償も成されない。ただ損害を被るだけだ。消費税減税を訴える人にはこれが見えていない。

台所の排水口が完全に詰まってから解消するまでの話

いま住んでいる家はけっこう古いので、台所の排水口は放っておくと汚くなりがち。ということで、大体3〜4週間に1回ぐらいのペースで定期的にカバーを外して深めのところまで掃除している。

先日の土曜日、たまたま掃除に使える時間が普段よりも長くとれたので、よっしゃ〜という感じでいつもはあまり手を入れないような場所までワッシャワッシャ洗っていたら、ヘドロみたいなものがわわーっと出てきて、うえーと思ってそれをどんどん流していたら、たぶんその所業が悪かったのだと思うけど、排水口が詰まった。

最初は、「あれ、なんか水の流れが悪くなった・・?」とか「せっかく掃除したのに、前より流れないなんて理不尽!」程度に軽く思っていたんだけど、その後は水を流すほどに流れる速度が遅くなり、ついにはまるで排水口に栓をしたかのようにピタッと流れが止まり、そのままシンクが湖のようになってしまった。

この段階でようやく、「うわ、やべ・・」と問題の深刻さに気づいたのだけど、時間はすでに午後7時とか。まだ夕食の支度なども全然しておらず、こんな状態じゃ調理はおろか野菜を洗うことすらできない、というか、何もできない! と思い、かつ「これってあれですか、業者さんとか呼ぶやつですか」と思い、しかし土曜の午後7時過ぎってそんなにサッと来てもらえるような時間でもないだろうし、そもそもこれから業者探して連絡して価格確認して・・とかやるなんてすでに長時間掃除してヘトヘトなのでまず無理・・ってかなり落ちたんだけど、とりあえずやれることと言ったら検索、検索。

で、いろいろ出てきた中でもとくに参考になったのがこちらで。

suidoukonsheruju.com

いくつか方法が示されているけど、今回の状況に一番近かったのは4番のラバーカップ。最初は、家にはこれが常備されていなかったので4-1番のタオルの方法を使おうかと思ったんだけど、こちらのシンクはすでに湖状態でその方法とは少し前提状況が違いそうだったのと、その後に排水口でのラバーカップの使い方を解説している以下の動画を見つけて、

www.youtube.com

詰まってる段階での様子がこれに近かったので、やはりこれに賭けるしかないか、と思ってひとまず近所のドラッグストアに行ってみたら1個だけ売っていたのがこれで。

幸い、事前に測っておいた排水口の直径にもフィットしそうで、値段も税込み1,300円程度だったので即購入*1。とはいえ、この時点ではこれが成功する保証もまったくないので、安いのか高いのかも判断できないまま藁にもすがる思い(←ほんとにこの喩えがピッタリの心境)で抱えて帰ってすぐお試し。

すると、上の動画ではずーっとシュポシュポ動かしてるけど、こちらは口の部分を嵌めてみた段階で思った以上にフィットして、そのまま大きく2回ぐらい押し引きしたらものすごい手応えと音がして、「これ以上やったらなんか逆にまずいかも・・」と思ったのでおそるおそる外したら、ウワーッて一気に流れていって即解決。

このときの脱力感。ホッとしたことと言ったら・・ほんとに何年ぶりかと思うぐらいの脱力感で、いや疲れましたね・・
とにかく、そういったわけで最初の詳しいネット記事と、その下の動画の作者さんにはどちらも心から感謝します。ありがとうございました。

もし業者さんを呼ぶことになっていたら、まずは信頼できそうな業者さんを検索・検証・判断して、それからコンタクトを取って、果たしてそういう場合の予約っていつ頃になるのかわからないけど、まあ当日中は無理だったかもしれないし、かといって翌日になっても日曜がまるまる潰れるし、場合によっては月曜以降に持ち越して会社も有給取らなきゃいけなかったかもしれないし、さらにはもちろんそれなりの出費になっただろうし、とにかくメチャメチャ大変だったわけで、それがこのラバーカップ(1,300円)たった1つで、それも2回押し込んだだけですべて解決したので、この器具まじすごい!と思いましたね。

今までの人生でラバーカップを使ったことなんて、ましてやそれに助けられたことなんて(たぶん)一度もなかったけど、まったくその価値をわかってなかった。すごすぎ、できる子すぎ。一家に1本・・はもしかしたらなくてもいいのかもしれないけど、でもあったら安心だとは思います。

余談: やらないほうがいいこと

上では話の流れ上、一旦カットしましたが、じつは完全に詰まってしまう前、「なんか、かえって流れが悪くなってるな・・」とか思い始めた段階で排水口の細い管を覗き込んで、その中に詰まり始めていた(ように見えた)ヘドロを、割り箸をつなげて引っかき出そうと何度か試みていました。

でもこれ、後から思うとかなり危険な方法で、もしこのときにうっかりその割り箸を管の中に落としていたら、それこそ業者さんが来るまで解決しなかったはず。上記の記事でも「固形物は厄介」みたいなことが書いてありますが(最悪床を剥がして工事とか)、でも焦ってるときって、とにかく何もかもが雑になっちゃうんですよね。早く事態を進めたい、何か違う結果を見たい、という感じで。この時も頭の中では「これ危ないなあ〜」って理解はしてたんだけど、ついつい気が済むまで(というか諦めがつくまで)やってしまいました。

あと、上の記事では前半でパイプユニッシュや薬剤を使った方法を紹介していますが、以前に定期点検で来てくれた水道業者さんに排水口の掃除法について聞いたときは(そういうのよく聞く)、薬剤は使い方や量を間違えると管の中でドロドロに固まって逆に詰まりの原因になったり(そうなるとプロでも掃除が大変らしい)、薬剤の刺激で管を傷めてしまったりすることもあるのでお勧めしない、それよりはマメに掃除した方が確実ですよ、みたいなことを教えてもらったので、もし薬剤を使う場合にはけっこう技術や知識が必要かなと思います。
ただその記事の方では、細かい注意書きと合わせて詳しく紹介しているので、その辺に気をつければ大丈夫なのかもしれないですが。

ということで、そのときには他の人が書いたりアップしたりしてくれたりしたWeb記事・動画に助けてもらったので(ほんとに)今度はPay It Forwardということで、自分の体験をまとめておきました。もし突然排水口が詰まって、誰にも相談できず途方に暮れたら、焦らずこれらを参考にしてもらえたらと思います。

*1:リンク先のAmazonだとマーケットプレイスで1,000円弱だけど。

BUFFALOのDVDドライブで一部のCDだけ読み込めない問題が発生してから解消するまで

もう去年の5月ぐらいのことだけど、その時にどれだけググっても解決策が見つからず、何日も不安を感じながら半ば賭けのようなトライをしてようやく解決した、ということがあったので、同じような目にあっている人のために記録として書いておく。

きっかけは去年の4月に韓国語の勉強を始めたことで、会社近くの韓国語教室にいきなり通い始めたのだけど、そこで教材セットの1つとして支給されたCD-Rが自分の外付けDVDドライブで読み込めず、Macに取り込めなかった。

それで、最初はDVDドライブの問題かなと思って手元にあった別の音楽CDなどを試してみたらそれはちゃんと読み込めて、ということはそのCD-Rに不備があるというか、何か書き出したときの設定に問題があったのだろう、と思って先生にそのように伝えたのだけど、詳しく聞いてみると普通にWindowsの標準的なソフトで書き出しているようで、すぐにわかるような問題というのは感じられなかった。

実際、そのCD-RもMacには取り込めないというだけで、普通のCDプレーヤー*1などに入れるとちゃんと再生されて、なおかつ、たまたまこれも韓国語学習系の以下の雑誌を買ったところ、

韓国語学習ジャーナルhana Vol. 31

韓国語学習ジャーナルhana Vol. 31

  • 発売日: 2019/04/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

これに付属していたCDでも同様の現象が再現したというか、CDプレーヤーなら聴けるけどそのDVDドライブでは読み込めない、という状態だった。

ということは、これはCD側ではなく今回の現象に唯一共通するファクターであるところのぼくの環境(Macまたは外付けDVDドライブ)に問題がありそう、というところまではそこでわかったのだけど、しかしこれがまた困難な道のりの始まりで。

たとえば、ここまでの現象をもとにあちこちググって行き着いた典型的な情報としては以下があって。
books.mdn.co.jp

ディテールの違いはいくらかあるにせよ、出てくるのは大体そこにあるような、ディスクユーティリティからイメージを作成してそれをあらためて読み込め、みたいな感じ。
しかし、実際にはそこにあるようには全然進んでくれなくて、また他にはいくらググっても別の方法を示した記事なども見つからず、一旦諦め。

それで結局、一応音は聴けるCDプレーヤーからAUX端子でICレコーダーにまるっと録音し、これでできたmp3をMacAudacityでちまちま1トラックごと刻んでいく・・という「不毛」を表現する絵を描けと言われたらこれを描けばいいというぐらい不毛感に満ちた作業をしたものの、これを今後も同CDをデータ化するたびにやるのだけは避けないと。とは思っていた。

で、その後にどういうきっかけだったか、ふと「これって・・DVDドライブが部分的に壊れているか、あるいは元々その機能としてCD-Rなどの一部のCDを読み込めないのでは?」と思ってBUFFALOのサポートに電話。

以下、記憶にもとづく再現ですが。
まず電話サポートさんにそのドライブの型番等の情報を共有した上で、「これ、音楽CDは読めるんですが、CD-Rとか雑誌付録のCDとかが読み込めない現象が発生してるんですが、そういうことってありえますかね?」と聞いたら、「あー、ありえますね」とあっさり回答が来て、「それって、新しいDVDドライブに買い替えたら解消するたぐいの問題でしょうか。それとも、これはBUFFALOさん特有の問題で、新しい型番にしても駄目な可能性ありますかね?」と聞いたら「その型番で読み込めない場合、BUFFALO製品だとどれを買っても駄目な可能性ありますね」と、正直に答えてくれた。

これ、当たり前といえば当たり前のことかもしれないけど、隠さずに「弊社の製品を新しく買っても解決しないよ」と教えてくれているわけで、非常にありがたかった。
ついでに、これも記憶なので本当にそう言ったか若干定かではないんだけど、「ということは、他社のDVDドライブなら行ける可能性ありますかね」と聞いたら「行ける可能性ありますね」と答えてくれた気がする。

ちなみに、今回問題となったドライブはこちら。

ただ、この時点では「他社製品なら読み込める」というのはあくまで仮説の話であって、自宅に別のDVDドライブがあればすぐにそれも確かめられたのだけど、そういうのはなかったので、結局「賭け」のような感じで他社製を買わなければ試すことすらできず、かつその場合も、メーカーによっては同じ現象が発生する可能性も普通にあるし、あるいはそもそもDVDドライブの問題ではない可能性も残ってるわけで、わざわざ「試す」目的だけのために無駄金を使ってしまう可能性が高かったので、だいぶ困った。

*ちなみに、会社で適当なドライブを探して試させてもらうという方法もなくはなかったけど、第一にこれは完全に個人の趣味の話だし、第二に万が一そのCDの方に問題があった場合、会社の機器にそれを読み込ませるのは怖いし、さらにはそこまでするほどDVDドライブって高額なわけでもないし・・という逡巡があってそれはしなかった。

ただいずれにしても、そのままじっと我慢しているわけにもいかないので(今後もAudacityで刻み続けるのはイヤだったし)、たまたま別件で家電量販店に行ったときにエイヤで以下を買って試したところ、

これで読み込めた。ちなみにメーカーはロジテック。棚のすぐ脇にはI-O DATAの類似製品も並んでいて、どっちを取ったら読み込めるのか、どっちを取っても読めないのか、あるいは同じメーカーでも機種によって読めたり読めなかったりするのか・・とか、とにかくまったく確証もアテもない状況なので、ほんとに目隠しして選ぶような捨て身の感じ。

ともあれ、少なくとも自分の手元では上記のような感じで問題発生&解消して、かつどこにもこの情報が載っていなくてほんとに大変&困ったので、似た現象に悩んでる人は参考にしてもらえたらと。

*ちなみに、上記の話のポイントは、「とりあえずBUFFALO以外の製品を買え」とか「ロジテックなら確実」とかいうことではなく、まずは問題が発生したらその製品のメーカーのカスタマーサポートに相談してみましょう、ということですね。このサポートさんは本当に良かった。
*この時のサポートの感想は以下から始まるツイートでも少し連投して書いてます。

*1:普通のと言っても、最近はCD聴くためだけのプレーヤーなんてあまり無いかもしれないけど。ウチは一種のこだわりでそういうのを用意してある。とはいえやっぱり、あまり使わないけれど。