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科学の剣 哲学の魔法―対談 構造主義科学論から構造構成主義への継承 夕方、というか夜、髪を切りに出かけて帰りによく行く不思議な本屋へ。ここには菊地さんの本が、彼が今ほど名の出る前からコンプリートされていたので担当者はぜったい菊地さんの日記を読んでいると思うのだがそれとは関係なくダラダラ並んでいる本を眺めながら楽しい時間を過ごした。ユリイカのタルホ特集を目にして、うわッかっこいい!!というか、変なのー!と妙な感興を抱きつつ、そういえばこの本ではばるぼらさん松岡正剛さんにインタヴューしてるんだっけ、と該当ページを読んで、うへーめちゃくちゃオモロイ!と思ってこれほしーなーとしかしこの厚さ重さ暑さからして高いだろうなーと思ったら2200円とかだったからやめて、演劇の本が充実してるコーナーでポツドールの「愛の渦」の戯曲をパラッと読んで、というか後書きだけ読んで、なんかそれだけで十分面白くて満足したような感じだったけどせっかくだからと中も少し読んでこりゃ痛い、でも切実に正解だわこれ、まさにフランス革命の第二回でオラの感じたことに直結だなーと思って棚に戻し、もうその頃にはじゃあそろそろ帰るかって湯加減になっていたので、こういう良い本屋さんには生き残ってもらわないとならないからお布施というかお賽銭というか、いやそれじゃちょっと違うのかな、ともあれ何か買っていこうと思って、それなら小林信彦志ん朝のことを書いた本にすべかと思ってそれを手に取りレジまで行ったら珍しく並んでいて、その辺にあった本を眺めて待っていたら、平積みの一部に「科学の剣 哲学の魔法」を発見。詳しくはリンク先を見てもらったらと思いますがまさにマスターピース。著者の(内の一人の)西條さんのブログはこちら。http://plaza.rakuten.co.jp/saijotakeo0725/
 竹田青嗣&西 研による「哲学の味わい方」を思い出した。あれも傑作だった。内容はとりたてて、目覚ましくも新しくもないかもしれない。でもそれを、広く人々に届く言葉で語った業績は意義深かったし、それは「科学の剣 哲学の魔法」も同様だ。すぐにベストセラーとかになる本じゃないかもしれないが、ゆくゆくそれこそマスターピース的に気軽に手に取れるようになったらなーと思う。