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 フェアグラウンド・アトラクションの解散後に出たアウトテイク集『ラスト・キッス』を聴いてます。それにしてもどんなタイトルだ。ちなみに1stの邦題はファーストキッスですからねーー(トップ画像。でもジャケは写真家エリオット・アーウィットさんの作品でもある)。
 このラスト・キッスの僕は4曲目『ユー・センド・ミー』がすごい好きで、ここしばらくヴァン・モリソンを聴いていたらたまらなくこれを聴きたくなって、ふとかけながらライナーを覗いたら、サム・クックのカヴァーだった。ああ、聴いてみようかな、サム・クック。新潮の新人賞評論部門町田康の猛反対にあって受賞を逃した石黒某さんの件作がサム・クック論だったっけ。その石黒さんがその後新潮に発表したのはエンルトン・ジョン論で、それはえらい面白かったよなー。エルトン・ジョンといえば以前ミュージカル・バトンで次点に入れた彼のアルバムは『ベニー&ジェッツ』が入っていたからというだけの理由で買ったのだったけど、そのエルトン卿の『ベニー&ジェッツ』を初めて聴いたのは、マコーレー・カルキンも出ていた『マイ・ガール』をうたた寝がちに観ているときに流れてきたので目が覚めて、そのエンドロールで曲名を確認するために結局最後までガン見してしまったあの時だった。しばらくして友人の家でビースティーズの『サウンド・オブ・サイエンス』というベストを聴いているときに、カヴァーというより「まんま」カラオケ風に歌っているのを聴いて「ああ、わかる人はわかる。っていうか同じ趣味だね」とか思ったものだけど、あれって誰が歌っていたのだろう、ヤウク。