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 ここしばらくは今日の予習ということで、ばるぼらさんの『教科書(略)教科書』と『ユリイカ増刊:オタクVSサブカル!』をなんとか全部読みました。読了というより通読というか、目を通し終えましたというぐらいの。で、感想を書くとそれで初めてわかることがあったりするので書きますと、まず『教科書』で一番面白いのはやっぱり「いけないこと全般」なのだと思いました。もう、悪いこと全部。アングラや2ちゃんねるや犯罪や荒らしなどの悪意の歴史。そういうのってやっぱり話として牽引力があるし、殺人を考えるのと実際にするのとは全く違うと言うけれど、そんな言説によく出てくる「考えるまでなら誰でもやる(許される)」の実践がここにはあって、簡単に言うと人類史です、これは普通に。
 という感じで、『教科書』を読みながら頭の中に浮かんでいたのは、”国破れて山河あり”とか、あと平家物語の以下のフレーズ。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響有り
沙羅双樹之花之色、盛者必衰之理を顕す
奢れる人も久しからず、只春の夜の夢の如し、猛き者も終には亡ぬ、偏に風之前の塵に同じ

 言い換えるとそれは何だか、ゲーム「信長の野望」とかマンガ「三国志」とかプレイしているようで(やったことないけど)、どうしてそんな気がしてくるのかというとそれは「〜年、**登場。〜年、**登場。」という事件やサイトの紹介がテンポ良くリフレインされることでそれが四つ打ちのダンス・ミュージックのように頭の中で通奏低音(リズム)となってきて、読むときのBGMが自然と昂揚を誘うものとなる。で、同じようなことが東大講義の野田努さんがゲストでいらした回の後半にもあって、それを思い出しました(リンクか引用はあとで出来ればします)。

 他にもいろいろ思ったことはあったのですが、もう少しで革命勃発なので、それらは出かける直前にか、帰ってきてから書きます。でもいくら読みやすかったからって、『ユリイカ』の文章全部読むなんて、後にも先にもこれ一回なんじゃないだろうか。その感想もまた改めて。