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[その他]

“ことば”の仕事 今読みたい本というか買って読みたい本が二つあって、それは仲俣暁生さんの「<ことば>の仕事」と、宮沢章夫さんの「資本論も読む」で、それはどちらも「元々買いたかったリスト」には入っていなかったのだが、いや、仲俣さんのは「いずれ機会が巡ってくればリスト」に入っていたのだが、仲俣さんのは昨日新宿ルミネの書店で(何だっけあれは、ブックファースト?前にも思ったが、本当に居心地が私に合わないのは「道」が狭くてゆっくりできないからかもしれない)面出しで立ててあったので手に取ったらとにかくもうまず写真が素晴らしかった。こんな写真が良いインタビュー集は初めて見た!というぐらいだが、インタビュー集自体をあまり知らないから驚き方を間違っているかもしれない。ともかくだ、そう感じながら次々読んだら本自体非常に魅力的に出来ていて、これは欲しいなーと思って棚に戻す時に、堀江さんも登場人物に加わっているのでそれも再度手にした時に読みたいなと思った。
『資本論』も読む 宮沢さんの本はこれもまた新宿の、今度はジュンク堂でいつだったか、先週の日曜かな、用があって寄って期待するでもなく、しかしあの表紙のパワーにはどうしてもあらがいがたく立ち読みしてしまったら、もの凄く魅力的な内容だとわかった。というか、宮沢さんの態度や文章が僕にとって魅力的だってことなのですが、やっぱり構成や内容も魅力的だ。でも読みながら、もっと時間をかけて作ったっていいんじゃないか、とひとごとだから偉そうに思った。新刊の80年代文化論の本にしたって、いつも日記を拝読しているので思うが、もうちょっと時間をかけて本にまで至る道筋を濃密にしてもいいんじゃないかと思っていた。いや、ひと時間あたり(というのか)の密度はもちろん相当濃いものだと想像するが、でもそれをさらに寝かせて、あとで見て直すっていう工程を、そんなにいつまでもじゃキリもなかろうけど、もう少しやったほうがきっといいんじゃないかって、宮沢さんの日記を読みながら思っていた。でもこれにしたって、立ち読みをしたら印象は変わるかもしれないのだけど。でも印象が変わったならそれでいいって話でも、まったくないのだけど。つまり僕は、瞬発力の話をしているのではない。というより、「瞬発力を競わない」ことの話をしている。