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1116日記

 昨日書いた佐藤弘さんの「拍手と手拍子」を改めてじっくりと。やっぱいいわー。「真空に流れる」も改めて読もう読もう。読もうと思う。今作は「音」を説明していて前作は「映像」を説明しているけど、単に文体とか、単に風景描写の仕方(描く順番というか。でもそれを文体と呼ぶのだ、という気も保坂さんの受容の帰結としてするが)とかがイイ。
 大江さんのロング・インタビューと、萩原朔太郎賞を受賞した荒川洋治さんの「心理」および選評も良かった。「受賞の言葉」の終わりの方で荒川さんが

書きたい詩ではなく、書くべき詩を思い描きながら、これからも詩を書いていきたいと思います。

 と言っているのだけど、今回から選考委員になった高橋源一郎さんが選評で、荒川さんの作品のことを

この詩は、作者が「自分のために」書いたのではない、と感じた。つまり、それは、ぼくのためにも書かれていると感じた。

 と言っているので驚いた。
 ついでにというわけではないけども、群像の10月号も読んでいて、仲俣暁生さんの古川日出男論を読んで古川作品を読みたくなりながらいろいろ考えたけど長くなるエントリーが連日だと重いので止めてまたにします。