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 曇り。初秋。ちょっと寒い。
 ル・クレジオの短編集『モンドおよびその他の短編集』。訳者あとがきには「これ以上ないほど平易な言葉で書かれて云々」といったことが書かれているのだけれど、全然頭に入ってこない。まだまだこの大気に興味が持てないのか。それで脇に置いて、やまだないとの『西荻夫婦』を。この大気は初めて読んでから今に至っても尚、深く身を沈められる。何度だって読めそうだ。
 朝から、昨日作業した友人の音源整理のつづき。ほとんど終わったつもりだったが、細かい箇所がいくつか気になったので手を入れて、あらためて自分用にコピーする。出会って少ししてから彼がくれたポール・サイモンのベスト・テープを、その後に入れてみたりもする。いわゆるオリジナル・テープというか、好きな曲だけを90分近く詰め込んでくれていて、インデックスには鉛筆で解説まである。この中でよく聴いたのは『アメリカの歌』(73)と『時の流れに』(74)。
 このあと夕方に納品。お茶でも飲みながら、こちらからの説明と要望、そして今後の行程等について聞いたりするだろう。とはいえ、何を聞いたところで何もすることは出来ないのだけれど。