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Uber Eatsを使ってみた

自宅がある町にもUber Eatsが来たので、使ってみた。

最近は家で仕事をする機会が多いのだけど、このときの悩みは昼食の選択肢が少ないことで、会社がある九段下、市ヶ谷辺りにはオフィスが多いこともあってか飲食店も多く、その飲食店が昼前後に販売している弁当もよりどりみどりなのだが、自宅近辺にはそういう選択肢がほとんどなく、飲食店で直接食べるか、コンビニか、という感じになってしまう。

また昼休憩は基本1時間なので、買い出しに行ってモノを選んで帰ってきて・・なんてやっていると、食事の時間は必然的に短くなり、あまりゆっくり休めない。

その点、こういう出前的なものが使えると、昼食に入る少し前に逆算してスマホからポチポチ注文しておいて、休憩に入ると同時に昼食、という感じで店への行き帰りの時間をゼロにできるし、なおかつ食事の選択肢も多くなるなど良いことづくめである。

デメリットとしては、まあ高くつく。のだけど、これはつまりお金で上記の便利さを買う、ということであって、それを許容できれば使うしもったいないと思えば使わない、といったところだろう。

初回は連休の中日ということもあってか、目をつけていたエスニック料理屋がやっておらず、いろいろ迷った末に結局ファミレスのセットメニューにしてみたが、悪くなかった。

ドライバーさんは迅速・丁寧で、少し会話をしたが爽やかな良い感じの人だった。そのドライバーさんが店にピックアップに向かってから自宅へ向かうまでの様子がリアルタイムにアプリの地図上を動いていて、これをじーっと見ながら待っているのがなんだか面白い。単に進捗が可視化されているだけとも言えるが、しかしたったそれだけの体験を今までにはしたことがなく、Uberすごいじゃん、と感心した。

一方で、アプリ等にはけっこう雑なところもあって、届け先の住所を登録してもその一部しか表示されなかったり部分的に英語になっていたりして不安を覚えるとか、プロフィール写真を登録したら昔のテレビ映画のように顔が縦長になってしまう*1とか、Uber大丈夫かと思わせるところが少なくない。

ちなみにUber、何年か前の段階ではアカウントの新規登録時点でメールアドレスの本人認証を行っていなかったので、インドだか東南アジアの誰かが勝手にぼくのメアドを使ってアカウントを作り、そのまま乗客として利用した履歴がメールに送られてきて驚いたことがある。(地図付き)

当時のUberはすでにライドシェアサービスとしてかなり有名だったので、「いまだにこんなザル仕様なのか」と思ったものだった。とりあえずサポートに「勝手にメアド使われてるんですが」と送ったら、「だったら削除しておいてください」と返ってきたので困惑し、「勝手に登録されたのはこちらの責任ではないのだからあなた方が対応すべきでは?」と返したら「やっておきました」と感情のない返信が来て、「こんなサービス二度と使うか」と憤ったことを今書きながら思い出した。二度と、というか一度も使っていなかったわけだが。

しかしそんなUberではあるが、上述のようなメリットは多いのでこのUber Eatsは引き続き使うかもしれない。技術は未熟だがアイデアと営業力(あと法務?)にリソースを投入してユーザに「それまでにない体験と効用」をもたらす、というこの存在が、状況によってはたしかに良きものであることを否定はできない。

ちなみに、近所では以前から「出前館」も営業していて、同じ理由で使おうと思ったことは何度もあったけど、対応店の少なさや最低注文金額(1500円以上とか)の存在、何より受け渡し時に料金を支払う必要があることを考えると(Uber Eatsはアプリ経由で支払えるため、受け渡し時に料金のやり取りをせずに済む)、今後自分がそれを使うことはしばらくないかな、という気もする。

逆にUber Eatsが今後この地域でサービスを続けられるかどうか、というのはドライバーさんの有無や能力次第、といったところだろうか。出前館のドライバーさんも正社員というよりはバイトなどかもしれないが、とはいえUber Eatsのドライバーさんに比べたら安定しているような気もしなくもないし(とくに根拠はない想像)。この辺、Uberがドライバーをどう扱ってるのかによる気もするが。

Uberは過去に様々な問題を起こしている企業で、「Uber 企業文化」などで検索すればその一旦を垣間見ることができる。2017年にスーザン・ファウラー氏が告発したセクハラ問題はとくに話題になったが、その前にも後にも尊敬できない話は尽きない。それに加えて上記の個人的な経験もあるわけで、正直進んで利用したいものではないが、とはいえある種のニーズには合致している。悩ましくも便利に使っていきたいところ。

*1:それなりの年齢の人じゃないとわからないかもしれないが。