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「責任をとる」の定義

「失敗したら私が責任をとりますから」と誰かが言った場合、その「責任をとる」というのが具体的にどういうことを指すのかというと、「失敗する前の状態まで綺麗に復帰させて、次の行為者に権限を渡すこと」だと定義しておくといろいろ腑に落ちる。

その際には、べつに「もし失敗しなかったら」とか「もし上手くいったら」とかいう場合のところまで復帰させる必要はないが(というかそれはもう「復帰」ではない)、ただ場をメチャクチャにしてそのままやめていくだけでは責任をとったことにはならない。
残された人間が負債を抱えることなく再出発できる状態をきちんと作れますよ、だからトライさせてください、というのが「私が責任をとるのでやらせてください」ということになる。

だから、そういうことがちゃんとできそうな人だな、と思ったら任せてもいいかもしれないし、口では責任とるとか言ってるけどこれ取りようがないよね・・という場合にはその論理おかしいよ、と言ったほうがいいかもしれない。