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0323日記

1) 休日をいなたく過ごしています。春雨な感じで。

2) 春が来ると、この独特の湿り気を帯びた暖気がなんだかすごくリラックスを運んでくるのです。許され感っていうか。
 爆笑の太田光さんなんかは、春というのは世界に充満する生気を草花や動物に吸い取られて力が人間にまで回ってこない/薄まる季節なので、元気が出ない。といったことを言っていたけれど(ブロスで。)僕はとても良い気分です。

3) でも活力はあんまりありません。ただ眠っていたいような感じです。もう、能動的に眠りたい。
 バイトの連勤が明けたので、怠惰にミルクティーとかカフェオレとかウーロン茶とか飲みながらペン大の復習をしたりしつつ(ダイアトニック統合表を作り直して可能テンションを拾って暗記したりしつつ)、寝転んで本を読んだりもしています。
図書館の神様
4) 瀬尾まいこ著『図書館の神様』。
 この人のデビュー作『卵の緒』を発刊当時に図書館で借りて、「うわー、村上春樹川上弘美ラインの文章の天才が出たー」と思ったのはいつだったか。若いわりに寡作な彼女の2作目です。
 どうしようもないほど会話文がいい。
 なんだっけ、いわゆる学校の選定図書みたいなやつになったらしいのだけど、わーわーこれが指定されるならいいよなーとか思ってしまう。だって、江國香織とか山田詠美読むのと変わらないじゃないか。
 読みながらどうしても思い出してしまうのは絲山秋子とか大道珠貴といった、なんだか投げ遣りでハード・ボイルドで乾いていてクールな女性一人称小説なのだけど、あとあれだ、長嶋有も思い出してしまう。んん、あの世代ってことか。
 でもこの人自体はその世代よりはもう少し若いので、それもまた面白いというか、川上弘美的な”脱”世代感があると思いました。

5) 久しぶりに実家に電話している時に、『そういえばこないだ書いた講義録にこんな誤字があってさー』なんて話をしたら、数日経ってから「広辞苑」が送られてきました。