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簿記と私

簿記検定、終了。長かった……。結果は2週間後。それまでほぼ一切の簿記学習から多分離れて、本業一気に集中となりそう。メリハリ。

昨年6月の3級検定(合格した)、11月の2級検定(落ちた)に続いて3度めの受験。

前回は会場で回答している最中からもうオワッタ〜という感じで(悪い意味で)、すぐに次回の検定までの学習スケジュールを組み始めたりしたけど(頭の中で)、今回はそれよりは望みがありそうだから、逆にもうしばらくは考えたくない、という感じ。
結果が出て、アウトならその時から次を考える。

問題は大問5つのうち2〜3個は前回よりずっと簡単だったと思う。少なくとも解いているときはそう感じた。
しかし残りの問題で結構ハマって、初めのほうでサクサク解いた問題の見直しをほとんどできなかったので、トータル的にはだいぶ自信がない。つらい。

前回よりは得点できてるとは思う。でも合格ラインということを考えると、けっこう微妙。だから発表まで結果については考えたくない。考えても点が増えるわけでも減るわけでもないし、後悔して痛い思いをするのも嫌だから。

全力を、出したと言うこともできるが、やはり見直しを充分にできなかったのは力不足。簡単に言って、後半エネルギーが切れた。前半の集中力が持続しなかった。それが力不足ということ。
でもまあ、それも含めて、前回よりは頑張れた。

もし今回駄目だったら、また受けなければならないだろうか……? って誰も答えてくれるわけがない。
まあ、受けるのだろう。一旦やめて、何年かして気が向いたら再開、なんてやっても効率悪そうだ。今は一番簿記の知識というか、受験問題への対応能力が高い状態だから、このまま学習を重ねていくのが一番効果的に違いない。
とはいえ、受験勉強は仕事に支障をきたすことも確かだし、何しろ心身ともに大変だ。今すぐに勉強再開ってのは避けたい。だからしばらく忘れる。

簿記の勉強を通して得られたことはだいぶ多い。プログラミングの勉強を通して得られたものよりずっと多く、ずっと実践的である。
プログラミングの勉強に意味がない、って話ではなく、なぜか簿記の勉強から得られるメリットがより多く感じられる、ということ。

たとえば、複式簿記は一つの現象を二つの観点から記述する。
『銀行に5千円預けた』という現象なら、ひとつの観点からは「当座預金に5千円プラス」、もう一つの観点からは「手元から現金5千円がマイナス」って記述になる。
僕を知ってる人なら同意してくれるだろうけど、非常に性格に合っている。しつっこい性格の僕向きである。

プログラミングの世界では「DRY: Don't Repeat Yourself」なんて有名なキーワードがあるけど、簿記の記述はある意味それに逆行している。
状況を正確に記録するために、同じことを2回(別の言い方で)書いている。

僕は簿記の勉強を通して「目的を達成するためなら何回同じことを書いたっていいんだ」ということを知った。
まあ、重複記入で本来の現象を2倍の大きさで書いたら駄目だけど(というか現象を正しく写していない時点で駄目だが)、ようは手数を減らすことが必ずしも善ではない、という話。

手書きも増えた。何しろ検定試験はエンピツORシャーペンによる筆記でしか回答できない。キーボードで打ち込んでブラウザから送信、とかじゃない。
これまたプログラミング学習とある意味逆行している。

シャーペンなんて、何十年ぶりに新しいのを買っただろう? もう買うことはないと思っていた。
そして間違えたらUndoではなく消しゴムである!

消しゴムは当初、消しくずがまとまるタイプのと、まとまらないけど軽い力で消せるタイプの二つで迷っていたが、今なら言える。消しくずがまとまるタイプのほうが断然「買い」である。

さらに言うなら、これがいい。この赤いやつ。
http://www.pentel.co.jp/products/erasers_correctionproducts/erasers/aineraser/

まとまるタイプは他のメーカーからもいろいろ出ているが、僕はmono(トンボ)から出ているのと使い比べて、このぺんてるの赤いのが良かった。
数ヶ月使って、消しゴムの頭が丸くなってからが勝負というか、けっこう違いが出てくる。monoのやつはだんだん紙の上ですべる(うまく消えない)感じになってきた印象がある。(※個人の感想です)

ちなみにしかし、シャーペンの芯はこのぺんてるの「アイン」シリーズより、Hi-uni(三菱鉛筆)の方が良いと感じた。まあプラセボ効果的な何かかもしれないが、感覚的にこっちのほうが紙にじっくり定着する感じがした。

普段の勉強では2Bを使って、検定ではHBかBと指定されているので試験数日前からBを使うようにした。そんな違い、まずわかるわけないとは思ったが、不安要素を最小限にしたかったので……。

そして電卓。電卓はカシオとシャープでキーの配列が違う。これはアメリカの民主党と共和党みたいなもので、基本的にはその2タイプしかない。どちらかと言うとカシオが独自な感じで、シャープのはシャープ以外のメーカーもそれ(シャープ製のキー配列)に揃えていることが多いらしい。

しかし簿記や電卓の教科書(電卓を教える本というのもある……そんな世界があったなんて知る由もなかった)を見ていると、どれもその2タイプを紹介する一方、どう考えてもカシオの方が使いやすいというか、直感的という印象を持った。
で、僕はたまたま、この一連の簿記学習に臨むにあたって買ったのがカシオ製だったので、ラッキーだった。まあ、カシオを買ったからそう思っているのかもしれないが。

電卓なんて、正直、昭和のレトロツールみたいなもので、もうどんどん廃れていくものだと思っていたし、できればお金を出して買ったりなどしたくなかったが、まあ、あればあったで便利というか、いや違った、じつのところ、もう電卓がないといろいろ不便だと感じるようになってしまった。(簿記学習以外の場面でも)

どうもこれまで気づいていなかったが、日常的に「ちょっとお金の計算したい」とか「これ足し算したい」と思うことが少なくなくて、今まではどうやってたんだろう? ターミナルからirb起動してたんだっけ? あるいはGoogleスプレッドシートとかに数字入れてたんだっけ? そのほうがめんどくさい! ……と思うようになってしまった。

電卓、便利*1
とくに他人に勧めるつもりもないけど、少なくとも僕が生きているうちは普通に産業として残っておいてほしい。
ちなみに、僕が使っているのは今Amazonで検索したら、これだった。

Amazon | カシオ デザイン電卓 ジャストタイプ 12桁 JF-Z200BK-N ブラック | 文房具・オフィス用品

近所のヨドバシで20分ぐらい吟味して、そこに陳列されているものから選んだ。
他にも「カシオ 電卓」とかで検索すると手頃なのが出てくる。選択時のチェックポイントとしては「M+」などのメモリーボタンと、「GT」ボタンがあること。
だいたい、2000円前後のものなら付いてるはず。

ということで、いろいろライフチェンジングな学習成果ではあった簿記。過去形ではないが……。

とはいえ、先にも書いたとおり、簿記学習自体はしばらく休みたい。このまま収入になるわけではないし、検定直前に少し後回しにしていた業務への復帰がひとまずは最優先事項になるだろうか。

あとは同様に検定前の数週間、これでも結構Twitterやブログへの投稿を控えていたので、その際に多少なり溜まったトピックについてブログ等に意見を残したい。

逆にプログラミングの勉強やその一環としてのブログはもう少し休まないと、上記のどれも中途半端になりそう。検定前はこれも禁令を発布して、せいぜいvimrcを整理することぐらいしかしていなかった。(それまで禁止したら頭がおかしくなりそうだったのだ)

しかし最近のVim界隈ではプラグイン管理でNeobundleはdeprecated、今後はdein.vimだよ! ってことらしく、その設定ぐらいはしておいた方がいいのかな……とかは少し思っているけど。

dein.vimを使ってみる - Qiita
NeoBundle から dein.vim に乗り換えたら爆速だった話 - Qiita

(でももう少し様子見たほうがいいかな……とも思い中……)

もしかすると、なんで簿記を勉強してるの? ということについても書いたほうがいろいろ話の筋が通りやすいのでは、という気もするけど、とくに語るべき(語って面白いような)ことも見当たらないので、ひとまずおしまい。


Don't Think Twice It's All Right - Bob Dylan

*1:しかし電卓、Undo, Redo機能があればもっと便利なのに……とは思う。技術的にはできなくもないような気がするけど、価格帯はだいぶ変わってしまうだろうか。