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タスクの不思議な距離感

最近よく感じるのは、タスクというのは遠くから眺めているとその実物大を見誤るということで、遠くから眺めているだけでは正確な実物大を見積もれない、というのはもちろん、なんだってそうではあるが(ゴルフで残り何ヤードか、を目測するのはプロでなければ出来ないように)、

単純な例だと、1時間で終わると思っていた作業が実際にやってみると極度に集中しても半日かかったとか、いや1日かけてすら終わらなかった・・翌日に持ち越した、とか。

あるいは逆に、「このタスク、ヘビーだな・・かなり時間かかるぞ・・」なんて思っていたのが、何かの弾みでふと手を付けたらほぼ一瞬で終わってしまったり。あるある。

前者のように、実際より軽く見積もってしまう(過小評価)のはどういう場合かと言うと、タスクまでの距離が遠すぎるときだと考えられる。「まだまだ余裕だよ、しばらくほっといて大丈夫」とか思ってたらすんなりデッドラインに入ってるとか。

後者の「過大評価」も問題に発展することはもちろんあって、実際よりもタスクを重く想像しすぎて後回しにするうちに、結局手を打つのが遅くなってしまう、ということは珍しくないが、これが生じるのはどういう時かというと、ある程度その作業が現実味を帯びてきて、いよいよ逃げられない・・とかいうときに、生じがちな状況だと思われる。

子供のときに見たTVアニメで、たしか「ジムボタン」だったと思うのだけど(確証ナシ)、敵みたいなやつが遠くから見るとすごいデカくて、皆に恐れられているんだけど、近づくにつれて小さくなっていく、みたいなエピソードがあって今でも印象に残っている。
で、それは一定程度近づいた後のタスクにも同様のことが言えるな、と、これは最近とくによく思う。

これが単純に、「対象から離れるほど過大に評価してしまう」ということなら話もわかりやすいのだけど、「対象をよく知らないうちは過小評価する」というところから始まって、現実的な問題レベルにまで近づいたところから「過大評価」に転じ、そこからさらに近接することでようやく対象(タスク)の「適正な大きさ」を把握できるという、その流れの中の「過小評価から過大評価に転じる瞬間」に興味がある。