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ネット回線でハマった話

あれはもう何日前だったか、たぶん1週間も経っていないけど数億光年も昔に思える・・ぐらいに疲れた話で、かなりディテールは落ち始めているが、誰かの役には立つかもしれないので無理に少しずつ書いておこう。

ええと、WWDCというAppleのエンジニア向けカンファレンス兼新製品発表会みたいのが、いつだっけ6/10深夜とかにあったんですね。まとめはこれとか。
http://www.gizmodo.jp/2013/06/wwdc2013.html

んで、新しいMacBook Airとかも待ってはいたんだけど、それはそれとしてとりあえず最近ネット回線が大変不安定で、というのもおそらく理由は6年ぐらい使い続けてるAirMac Expressのせいだろう、という感じはあって。んで、新しくしたら速くなった! という話も聞いていたので、これを買い換えよう、とは思っていました。
んで、たしかそう思い始めたのが5月半ばぐらいで、もう少し待ったらWWDCだからそこで新しいの出てもナンだからそれ終わってから買い換えよう、と思いまして。

ちなみにAirMac Expressというのはこれです。
http://www.apple.com/jp/airmac-express/

ええとその商品ページをご覧頂ければお分かりになりますように、とにかくこれは接続が簡単だよ、と書かれております。

んで、WWDCでは結局本商品の新バージョンは出なかったんですが、というのも後から聞いたところでは、去年、これの新バージョンが出たばっかりだったそうですね。なので、まあ少なくとも、もう少し待てばそれまでに店頭に並んでいたのより新しい物が買える、とかでもなさそうなので現行の最新バージョンを買いに行こう、ということでちょうど6/13に打ち合わせがありましたので、そこで都内のアップルストアによりまして、サクッと買ってきました。ここらへんまでは、事前の計画&想定内のうちに進んでました。

んで、ここからがあれなんですが、その日は打ち合わせから遅めに帰ったものの、一息ついたところでとりあえず設定してみようと。何しろ簡単に「コーヒーをいれるのよりもはやく、新しいWi-Fiネットワークを使う準備が整」うそうですから、さっさと設定完了させて小さな作業でも片付けてから寝よう、とか思ったわけで、これ変えたらどんだけ速くなる&安定するかねネット、などと思いながら封を開けまして、それまで使っていたAirMac ExpressからLANケーブルを引き抜き、そのまま新しいそれに挿して・・いや、挿す前に最初の問題が発生。

というのも以前のAirMac Expressには、LANケーブルを挿す場所が一つしかなかったんだけど、新しいのには二つある。それも、USBの挿し込み口が二つあるみたいにただ同じ機能のものが並んでるわけでもなくて、何しろ穴の上にあるマークが違う。
後から知ったところでは一つがLANポート、もうひとつがWANポートというやつで、そのマークを見るとLANポートの方は今までのAirMac Expressで挿していたのと同じだったので、ならそっちに挿しとけば問題ないだろうと思ってそれに挿し、そのまま指示にしたがってAirMacユーティリティというMacアプリを起動。

で、そのAirMacユーティリティの画面に出てくる指示にしたがってアカウント名、ベースステーション名、パスワードを入力。ええとこれ以前に読んだ説明によれば、これでオールOK!! のはずだったんだけど、それで次のページに行くと、「PPPoE接続のアカウント名とパスワードを入れろ」と出てくる。
なにこれ? PPPoE? 聞いたこと・・あるかもしれないがまったく想定してない文言、というか展開なんですが・・というかAppleのページにもそんな情報必要とか書いてなかったし・・
しかしどうも、よく見るとその情報を入力しなくても「次へ」ボタンが押せるようになってる! のでスルーして「次へ」ボタンクリック。すると、ケーブルがWANポートに挿さっていないのでネットに繋がりません、と出る。ああそうかLANケーブルはこっちに入れるのか、とケーブル挿し直し。「次へ」クリック。すると、最終ページみたいなところで繋がりませんでしたー、みたいなこと言われてる。

ふむ・・そうか、途中でケーブル挿し直したのがまずかったのかもしれないな、と思い、今度は最初からWANポートに挿した状態でもう一度最初からやり直し・・しようとしたら、Airmacユーティリティの画面にさっきまで出ていたAirMac Expressの情報が出てこない。ようは認識してない状態。認識してないから操作し直そうにもできない。認識させるやり方も分からない。ので仕方なく、AirMac Expressを工場出荷状態に初期化する(爪楊枝で小さいボタンを10秒間押し続ける)。で、またイチからやったらAirMacユーティリティが認識してくれてようやくまたスタート地点へ(それだけでもホッとする)。

それでまたアカウント名、ベースステーション名、パスワードを新たに入力。「次へ」。そして同じくPPPoEを入れろと言われる。さっき同様に分からないのでスルー、したら「繋がりませんでしたー」とまた言われる。ふむ・・ということはケーブルの問題ではないのか、あるいは2ポートとも挿す必要あるってことか? んん、まあ説明書を読む限りはWANの方だけで良さそうだが・・だとしたら、やっぱりPPPoEを入れるの必須ってことかな・・かな・・

というところでタイムアップというか体力の限界。寝て、翌日金曜。

この日の午前と午後の早いうちまでは仕事。その後キリがついたところでセッティング再開。とりあえずAppleサービスセンターへ電話。結構早めに女性が出て対応してくれる。ひとしきり前提的なやり取りをした後、まずケーブルを挿す場所が二つあるけどWANの方でいいのか、LANポートはそのとき空いているがいいのか、と聞く。それで問題ない、という。OK。一つ解決。

次に、PPPoEってなんだ? Appleサイト内のAirMac Expressのページにはそんなのが出てくるなんて説明なかったぞ、初めて見る画面だぞ、と聞くと、「そうなんですよねー」みたいな(もっと丁寧だけど)感じの返し。玉虫色というか曖昧というか・・

んで、そのまましばらくこちらの状況や詳細をあらためて確認してもらったところ「ええと、そしたらPPPoEじゃなくて、DHCPっていうのを使ってブリッジモードで接続しましょう」みたいなことを(もう少し丁寧に)言われる。で、言われるままに設定、設定、設定・・「どうなりましたか?」「繋がってないって出てますね」「あれー?」みたいな。「本当はそれで繋がるはずなんですけどね・・ええとスペシャリストに代わりますね」みたいなことに(もっと慎重なやり取りの末に)なり、しばらく待ってスペシャリストさん登場。ここまでで大体45〜50分ぐらい。フリーダイヤルで助かった・・。

スペシャリストさんとしばらく話して見えてきたのは、AirMac Expressと電話回線との間に挟まっている電話会社のルータの中で適切な設定が完了していないのだろう、ということ。なので、もしこの形で解決を図るためには、ここまでの状況と情報をもとに電話会社さんと一旦すりあわせてもらう必要がある、と言う。

なるほど、たしかにその辺、身に覚えがある。1〜2年前にそれまで家族が住んでいたここに引っ越してきて、回線は前のまま生かし、プロバイダだけ変えたのだが、そのときにルータにはとくに設定作業はせず、AirMac Express(旧)を挿したらそのままネットが繋がってその環境を普通に使っていた。ようは、AirMac Express(旧)自体がPPPoEとかも含めて必要な情報をすべて覚えていたからネットが繋がっていたのであって、新しいAirMac Expressにしたなら同じ情報をそこに入れてやらなければ動かないし、そうでなければルータの方に設定し直さなきゃいけないってことだ。(たぶん)

で、とりあえずその時点での状況と、その後に何がどうなればいいのか、というのはおおよそ分かった(気がした)ので御礼を言ってようやく電話終了。1時間超・・もうちょっとかもしれないが。

それからはとりあえず、プロバイダと契約したときの書類を探すことに。というのもスペシャリストさんと話している中で、PPPoEの情報に関してはそこに書かれているはずだと聞いたからで、その後に電話会社とやり取りするにしても、その情報は必要になる可能性があると聞いた(気がした)からだ。
しかしその書類、引越し前には明らかにここ、と言える場所にしまっていたけどこちらに来てからはどうしたのか、全く覚えていない。
人生がときめく片づけの魔法少し前にこんまり先生の片づけ本を読んでとにかくあれもこれも一気に捨てたことがあり、その後の我が家では書類関係は大体目に入る範囲のどこかにすべて存在しているはずで、その前提でバッと見回してもそれがありそうな気がしない。優先順でありそうなベスト5ぐらいまでは漁ったけどナイ。ということは時空のねじれた隙間に入り込んでいるのでもなければナイ、ということになる。

となると困った。考えられる方法としては、プロバイダの会社に連絡して情報を郵送してもらうなり何なり、必要に応じて再発行とかしてもらいつつ進めることだろう。となると、解決はするかもしれないが時間がかかる・・何しろ今日は金曜、プロバイダから郵送とかされるにしても相当な時間を費やすことは避けられない・・さらに悪いことに、この時ぐらいから旧AirMac Expressに挿し直してもWifiが飛ばない感じになってきてる。理由は分からないが、もしかしたら新AirMac Expressの設定をAirMacユーティリティで色々いじってる時になんか変なことやったのでは・・しかし理由が分からないので直す方法も分からない。
そしてそんな状況にもかかわらずやることは山のようにあるし、その作業にネットは不可欠だし・・という泣きっ面に蜂に虻に蛇に蛙に熊に・・という脳内一人フルボッコ状態に一瞬陥ったが、まあiPhoneテザリングが保険的にあるのでそれでなんとかすっか! みたいな一人開き直り状態で気分回復、とりあえず昔、プロバイダとやり取りしたメールを駄目元で検索したらその中に何となくそれらしい情報があった。

どう見てもなんか・・これってそれらしいな・・と思い、駄目元(再)でPPPoE情報の入力欄に(その前にまたAirMac Expressを何度目かの初期化した上で)「アカウント名」「パスワード」を入れてエンター! したが繋がらない。やっぱ駄目か・・と思うも、そのまま放心しつつ画面を眺めながら、そういえばもうひとつ、それらしい「プライマリDNS」ってのがそのプロバイダからのメールに書いてあったな・・と思い、それを同じ並びにある似たような名前の(DNS何とかっていう)入力欄に入れてエンター! したら、AirMacユーティリティのアプリがフリーズというかダウンした。

もはや繋がらないというメッセージすら出ず、問答無用のダウンで遇されるとは流石いまの俺(泣きっ面に略)・・と思いながらとりあえず落ちたばかりのそのアプリを再び(何も考えず)起動すると「繋がったよ」みたいな顔してる。

あれ? ・・今までずっとオレンジ色だった信号(繋がってない印)が緑色になってる。ほとんど夢にまで見た(見てないが)緑が光ってる! しかも新しいAirMac Expressの絵(というのがアプリの画面にある)の横に!光ってる! ようは、さっき駄目元で最後に入力したやつで必要な情報が全部そろったということなんだろう。(分からないがそうとしか言えない状況的に)

ということでまとめると、

  • AirMac Expressの設定時にPPPoE情報を入れろ、と言われたら、Appleのサイトで何の説明もなくても(「驚くほど簡単に設定できます」とか「箱を開けたら、あっという間に接続完了」とか「AirMac Expressがあれば、コーヒーをいれるのよりもはやく、新しいWi-Fiネットワークを使う準備が整います。時間も手間もかからないのは、OS X用のAirMacユーティリティとiOSに設定アシスタントが組み込まれているから」とか明記してあっても気にせず)、求められるがままにプロバイダからもらったIDとパスワードとDNS情報っていうのを入れればよい。
  • プロバイダからもらったその情報が書かれているはずの書類がなくてもメールでのやり取りが残っていればそこに情報が記載されているかもしれないのでそっちも探す。

という2点にとりあえず尽きるかなと思った。

まあ、何しろネット接続なんて数年に1回やるかやらないか、ということなので、そうでなくてもという気はするが基本大半の人がまったく素人なわけで、ハマって当たり前だぐらいに思っていたほうが精神的にはいいかもしれない。
逆に、こんなことすぐ解決するはずなのに・・とか、すぐにネット使いたかったのに・・とか思っているとフラストレーションが最高潮に達してキツくて仕方がないだろう。

それから上に書いた2点以外に、一応やっぱりその精神的な面をケアするという意味でも、当のネット回線が数日止まってもとりあえず大丈夫な程度のバックアップというかサブ回線(僕の場合ならiPhoneテザリング)が用意されていると、涼やかな気持ちでこういうのは進められてよいかもしれない。
おしまい。

Apple AirMac Express ベースステーション MC414J/A

Apple AirMac Express ベースステーション MC414J/A