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ジュンク堂に行ってきた

新宿の。

昨日今日とたいへんやることが多く重なっており、メンバーもキリキリしてぼくの作業を待ち、ふつうに考えたら今日仕事以外のことをするなんて考えられず、なおかつ外は異様な暴風雨で大雪や台風でもここまでならないぐらいの電車の遅延、これ行ったら帰ってこれないんじゃ・・そうなったら作業どうすんの・・と思いつつしかしやはりこの目で見ないわけにはどうしてもいかない俺の本が選書されてるならさ・・と思って行ってきた。

まったくダイヤ無視の運行乗り継いでようやく新宿についたときにはそれだけで達成感。そして三越に入るやいなや驚くほど感傷的になってる自分に気づきまた驚き。店員諸氏は通常運行。あの暴風雨にもかかわらずさすがに人は多かった。

新宿ジュンクは奇妙な場だった。幼児の砂場みたいな、夢と現実がごっちゃになったような場所だった。何しろ俺の本やscholaのフェアが異常な濃度で無償で開催されていた。それはたんに「面白いから」という理由で成されていた。世の中には2種類の人間がいる。話が通じるやつと通じないやつだ。大半は後者でありジュンク新宿は前者だった。だから無くなるのかもしれない。話が通じなかったのだ! ジョブズが死んだときのようにまた希望という名の場が消えた。

たしかにモノは消えないしスタッフも理念も活動の場を移すだけだ。scholaの在庫も池袋店へ移ったし。(ありがとうございます)
ぼくの中にも誰の中にもあらゆる種類の人格があり2種類の通じる通じないやつもその中にある。しかしそれでもやはり、追風は通じないやつの方に吹いている気がする。そうなってきているのではなく最初からそうで単に今も。それをあらためて感じさせられている。

話が通じないやつや場に遭遇したとき、ぼくはどうしたらいいだろう。いなくなった先輩を思い浮かべるか? あるいは自分のなかのそいつを動かすか? いやそんな必要ありはしない。今日ぼくはこれを見にいった。実在する理念をだ。負けると言われ続けても気にせず面白く生きる。それを少しずつつないでいく。