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赤い服の着方

100人で構成されている村があって、その中の赤い服を着ている7人に向けて「赤い服の着方」について話そうと思ったが、伝達の手段が「100人に等しく聞こえるスピーカー」を通して呼びかけるしかなかった場合、関係ない93人に聞こえるのが嫌だからといって、当の7人への語りかけをやめるべきかといえば、たとえば青い服を着た人からの「そんなやり方じゃ青い服は着られないよ」という的外れな反応があることを甘んじて受けながらも、時にはやるしかないこともあるような気はしている。