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 最近読んでいるのは、けっこう前に買って最初の方しか読めてなかったこれ→→『よみがえれ、哲学』。
 もう無茶苦茶オモロイ。とにかくこの方たち(竹田青嗣西研)の話を読んでいつも思うのは、哲学っていうのは芸術だってことで、これに触れることで人は元気になったり”面白いーー!”ってワクワクしたり出来るはずなわけですが、哲学・思想は良くも悪くもニューアカ以降のファッション化アイドル化を経て「それまでとは別の、でもやっぱり触れがたい領域」に入ってしまって(わからないことはちょっと恥かしい、わかる人はちょっとカッコいい。ラカンとかデリダとか言ってみたいみたくない等々)、それはおそらく必要な時期としてはあったのだろうけれど、今はもう違うなー今はもう「本来の」「誰にでも享受できる」領域に戻って、「面白くって元気になる」アイテムとして機能すべきだし機能していくのだろうきっと、と思ってみたりしています。とにかく本当に超面白い。存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて東浩紀の『存在論的、郵便的』についてもすこし触れてます。ニュートラルに。
 とはいえこの本、初めて哲学関係の書籍を読む人にとってまではさすがに、音楽やマンガほどの強い即時伝達性は持っていない・・・というか、前にも書いたかもしれないけれど読書には読書の基礎体力というものが必要なようで、同様に哲学の読書にはそれに向けた土台があると良いというのがあるようで、必ずしも「すらすら」とは読めないかもしれませんが、”でも読書ってその草踏み分けつつ入り込んで行くのも面白いじゃん!?”という気持とともに、また著者たちの他の多くの仕事と併せて、これはお薦めできます。
 僕がこうした哲学話のどういうところを面白いと思ったのかということは、また追々書いてみます。