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新年度2日目の更新-事実として-

note1032005-04-02

1) 昨日の夜、珍しくTVをゆっくり見る時間があって(いつもはバイトが遅くて、その後は寝る一瞬前までPCに向かっているので)、それで何を見ていたのかというと、片岡鶴太郎ゴッホを巡ってフランスを旅するというハイビジョン番組の再放送だった。
 おいー、またアートと鶴ちゃんかよー。と思ったが、その鶴太郎と並んで終始出ずっぱりだった通訳の女性がとてつもなくナチュラルで、おそらくは現地に住んでいる人なのだろうけど、始めはその人をもう少し見ていたくて、次第に鶴ちゃんも含めた番組自体のつくりに引き込まれて、ついに最後まで見てしまった。 
 番組のつくり、だなんて偉そうじゃないか。と思わないでもないのだけど、具体的に言えばバックに流れる効果音やBGMが何だか絶妙に俗っぽかったりマニアックだったりして面白かった。とくに印象的だったのは、これはどちらかといえば「俗」の方にカテゴライズ出来るとは思うのだけど、一番良い場面、番組終盤クライマックスの、花束を抱えた片岡鶴太郎ゴッホの墓に向かって思いのたけを語り綴るという場面で、バックにはマーラー交響曲5番第4楽章が流れていた。その前のシーン、ゴッホが最後を迎えた部屋を訪れるあたりからその曲は徐々にフェード・インしてきていて、「あれ、これマーラーのあれじゃん。」と思った頃にはすでに結構”いい感じ”になっていた。
 僕はこれが好きなので。

FRIED DRAGON FISH [DVD]2) 岩井俊二の『FRIED DRAGON FISH』を初めて観たのはかれこれ10年近く前になるだろうか。浅野忠信をまさか映画『バタアシ金魚』に出ていたあの小っさな少年だとは、劇場版『新宿鮫』に出ていた異様な若い男だとは、まったく思いもよらぬままに「かっこいいなあーこの人」と思いながらただやられて眺めていた時にそれはおそらく僕が一番好きなシーンで流れて、以来ずっとそのこれといって特徴もないタイトルを憶えていたのが、マーラー交響曲5番第4楽章だった。

3) 通訳の自然な女性とマーラーのせいで結局最後まで観てしまった鶴太郎がゴッホを巡る番組の後にはなんと、ゴッホの生涯最後の1000日を探るという新たなゴッホ番組が始まってしまって、執り付かれたようにそれも最後まで観た。

4) と、思ったら今日もゴッホやってる。
 で、やっぱり観てます。