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YAPC::Asia2013に行ってきた

9/19(木)の昼頃まであれこれ作業を進めて(原稿編集&Skypeでチームとスケ進行確認etc)、午後1時半を過ぎたぐらいでYAPC::Asiaへ出発。
http://yapcasia.org/2013/

DAY 0: プレ受付&前夜祭

前夜祭を含めて3日連続で神奈川の日吉まで、千葉から通えなくもなかったけどほとんど寝に帰るような感じだろうし、どうせ交通費もなかなかすごいだろうからいっそ安めのところを、と探して2泊した。(最終日は泊まらずに帰宅)

初日はまず宿にチェックインして(文字どおり)、着替えなどの荷物を置いてMacBook Airを持って会場へ。YAPCのプレ受付もこのときに済ませる。参加者の受付および名札やTシャツやノベルティの受け渡しなどを正式な初日である翌20日だけでなく、この前夜祭の時点でも行うというのは参加者的にも開催者的にも負担分散できて良い方式だなあと思った。

受付時にはいろんなノベルティをもらったけど、
http://yapcasia.org/2013/09/yapcasia-2013-novelty.html
とにかくスカイアークのトートバッグ。これはほんとに嬉しかった。すごくしっかりできてるし。スカイアークまじイイですね、と思いました。(こういうのちょうど欲しかったというのもある)

あとPixivのクリアファイルも嬉しいですね。クリアファイルってほんとにいくらあっても困らない。(絵柄はシチュエーションを選ぶだろうけど)
あとDeNAスマートフォンスタンドもまじ素晴らしい。今まで割り箸とブックスタンドを使ってDIYしたのを使っていたので、今日からこれにします。

名札(ストラップ)

名札、というか首から下げるストラップ状のアレですが、@tokuhiromさんのYAPC::NAレポートに出てたリボンってやつにインスパイアされたのか前からあったのか、タグ的なシールを貼るっていうのがいいなと思ったけど、
http://blog.64p.org/entry/2013/06/08/124125

[beginner]とか[non-programmer]とかのタグがなかったので自分で書いた。

・・まあ、こうしてあらためて見ると、自分でもコメントしづらいですが。

あとこれ、首からぶら下げるとカード自体がヘソのあたりに来るので、目の前の相手のそれってわざわざあんまり見ないし(首の上下運動が疲れる。俺だけか?)小さいタグシールをたくさん貼ってもたぶん話題になりづらい気がするので、カード自体は大きかったしその辺有効に使えば良かったなと思った(俺が)。

それからこういう名札系、自分のアイコンとかをはじめから自前で用意してバシっと目立つところに貼り付けておくと、Twitterとかでしか知らなかった(というかTwitterでなら知ってる)人とすれ違っても「おお、あの人」って思いやすい&思われやすいかもなって思ったのでなんか考えたい。
と、会場からもつぶやいた。

カードの裏面には「**さんと**ができる券」という感じの記入欄が用意されていたんだけど、その場ではちょっと意味がわからなかった・・
たぶん宛先候補の企業さんといくらか繋がりのあるエンジニアの人たちには理解しやすいメタなネタなんだろうなあと思ったが、ふしはらさんのブログに正解が掲載されていた。
http://memo.fushihara.net/post/61856138108/yapc-asia-2013

ちなみにオモテの下方には名刺が貼れるようになってて、そのためのシール(というか)も用意されてたのが素晴らしいと思った。

LTソン

前夜祭はLTソン(ライトニングトークのマラソン。千人組手みたいな)がほぼメインで、こんな人たちが来てますよっていうのを知るのによかった。レポートは以下にある。(技評さんのサイト。すごい情報量と質で素晴らしい)
http://gihyo.jp/news/report/01/yapcasia2013/0000

前半は「拍手くん」へのアタックがひどくて正直耳がつらかったけど(現場にいなかった人にはわかりづらいと思うが面倒なので説明しない)、発表的にはギターの譜面とPerlを組み合わせたもの、それから終盤のcojiさんの話と、PeaTixの不具合解消までの話などが印象に残った。とくにPeaTixの不具合解消にはかなりラッキー要素が大きくて、聞いているだけでも胃と頭が痛くなってくるようなつらい話だったが、それも含めた諸々の過程を論理的に検証・発表されているのがよいと思った。

会が終わってから、先日のPerl入学式で知り合ったメンバーとLTソンで発表された初対面の方と3人で駅前のマックに行って軽くお茶、というかアイスコーヒー。時間的には居酒屋タイムだけどすでに無限ビール的に飲んでいたのでノンアルコールの方がラクでちょうどよかった。
それにしてもYAPC最初に申し込んだ時にはまったくの一人(知り合いゼロ)で行く前提だったのにこうして1日目から雑談とかしてるの、よく考えると不思議だ。結論的にはPerl入学式ありがとうございます。

YAPC会場の隣駅、元住吉にとった宿へ帰ってシャワー浴びてメールチェックして眠った。

DAY1

早めに起きて昨日もらったパンフレットを開き、今日行くトークを考えたり。
これは何かに似ている・・と思ったらフジロックで「今日は誰のLiveを見ようかな」ってタイムスケジュール広げて当日の行程を組むのに似ている! わからない人もいるだろうけど必ず賛同する人はいるはず!

@miyagawaさんのPodcastで「YAPCはトークを見るためだけの場所ではなくて、それ以外の場所や人とのあれこれを楽しむという要素も大事」みたいな話があったけど、フジロックもアーティストの演奏だけではなくてステージからステージまでの道だったり屋台だったり休むところだったりの全部が合わさって初めて成立する空間なのでそういう意味でもフジロックっぽい。(しかしぼくがフジロック行ったのは2003年が最後だけど(10年前か〜)ほぼ唯一すごくイヤだったのがトイレの長い行列で、あれってその後解消されたんでしょうかね)(一番印象深いのはエミネムの前に見たTOOLです)

閑話休題。1日目のトーク内容は以下にある。
http://yapcasia.org/2013/talk/schedule?date=2013-09-20
技評さんのまとめ記事はこちら。(素晴らしい)
http://gihyo.jp/news/report/01/yapcasia2013/0001

オープニング: @941さん

「ぼくには満席に見えます」と941さんが言っていて、同日ラストのLTのときには「朝は人少なかった」とも言われていましたが、そういえば2列目ぐらいに座っていたので実際どのぐらい埋まっていたのかちゃんと確認していなかった。けれど10時スタートにしては結構にぎわってるとも思ってました。
オープニング会場の藤原洋記念ホールにはほぼすべての席に小テーブルと電源が完備されておりすごすぎ、と思った。テーブルはあえて使わずに膝に乗せてPC使ってる人も多かったけどぼくはモモが熱くなるのが嫌なので助かったなあ小机。iPhoneの充電も藤原洋記念ホールにいるときはたびたび使わせてもらってこれも助かりましたマジで。

リカルドさんのトーク

基本全編英語なんだけどスライドに時々日本語を入れてくれてあるのでそれがロープで断崖をのぼっていくときの結び目みたいになって最後まで聞けた(意味はほぼ分かっていないが)。
印象的だったのは「プロ」とたびたび言っているなあと思って、しかしよく聞いているともっと重要な何かを言っているらしい・・「プロ→プゥロ→ポゥロゥ→パゥル..?→Perl!!( ・∀・)!!!!!」という感じで、そうかPerlって英語でこうやって発音するんだ〜って知れたのがよかったです。

どんぞこ楽屋

会場を移動しようと思ってホールを出たところでプログラミング関連の書籍や同人誌の販売コーナーがあり、どんぞこ楽屋の同人誌「Acme::大全」と@kaz_hiramatsuさんの「雅なPerl」を買った。
http://www.donzoko.net/gakuya/
http://kazhiramatsu.hatenablog.com/entry/2013/08/07/132842
どちらも表紙すごいんですが(とりあえず電車で開きづらい)、夏コミ行ってでもGetしたいと思っていたので(行きませんでしたが)、作者ご本人から直接買える、それもYAPCで、というのは嬉しかったです。
帰りの電車で比較的穏当な表紙の「10日で〜」を拝読しました。破壊的スピード感。

ランチセッション: 1日目

songmuさんとFreakOutの方のトークを見てからランチセッション。豪華なお弁当を無料で頂きながらそのスポンサーでもある企業の方のお話を聞くという夢のような企画。
Movable Typeは友人が業務に使用していたりで多少馴染みはあったけど、これを聞いてその印象にもう少し色がついた感じ。製品の紹介でもあるけど基本的には会社の様子をアピールする感じかな。どんな会社? っていったときに何となくイメージが浮かぶようになるというか。スピーカーの高山さん、柔らかい雰囲気でよかったです。

もう一方のWindows Azureのセッションも楽しんだ。MTとは逆にWindowsって馴染みがほとんどないので(2003年に初めてインターネットにつながったのはWindows Meでだったけど)今どんな風なのか興味あったし、マイクロソフトの中の人にも興味があったし。Azureは「アジュール」と読む&雰囲気的にそれがどんな風に動作するのか、とか見れてよかった。スピーカーの佐々木さんはPerl大好きなノリの良い人でそれもよかった。プレゼンはSurfaceでやってるのかな、と思ったけどよく見えなかった。
印象的なメッセージとしては、AzureとPerlをつなげて何か作る人が今はまだ少ないのでチャンスです、みたいな。ポジティブな話だと思った。
http://www.slideshare.net/SaSakiKuninobu/yapcasia-tokyo-2013

DeNAPerl初心者研修トーク

午後最初に聞いたのはこれ。
http://yapcasia.org/2013/talk/show/889f1598-da48-11e2-971a-72936aeab6a4
最終日に「ベストトーク賞」を決めるための投票を、1日に2票まで出来るんだけど初日の1票はこちらに入れた。

70名を超える新卒の人たちにPerlを教える研修、というのをどう進めてきたかみたいな話。どんな課題があってどう解決してきたか、とか。
事前の概要を見たら初学時に役立つ本の紹介があるっぽかったのでそれに関心があったけど、話を聞いていると案外コーチ役と研修生との意思疎通に関する課題とか、あるいはコーチ同士の情報共有とか、そういう人間同士で生じる問題が(場合によってはその方が)面白く感じられた。

結局、一緒に飲みにいくとか日々の雑談とか、そういうコミュニケーションが効果あるんだよねえみたいな話でもあって、ただそういう解決法、じつは人間をモノ扱いすることと紙一重の側面もあるから、一概にそういった方法論をヨシとはしたくもないけど(詳しくは片手間に語るにはあまりにもセンシティブな話だが)、少なくともそういう課題が存在する(と捉えることができる)こと、そしてそれを解決しようとする姿勢は参考になる。
「大規模初心者研修」という大テーマを立てつつタテ軸(時系列)にもヨコ軸(複数視点)にも網羅的にまとまっていて面白かったです。

小さめの部屋

次に「Herokuで学ぶ、初めてのPerl」を聞いた。
http://yapcasia.org/2013/talk/show/a4546e82-e0b0-11e2-8f00-96816aeab6a4

今年のYAPCは(って他の年は知らないが)4部屋あって、これがだからフジロックっぽいってことなんだけど、「大・中・小・小」という感じの大きさの会場で並行してセッションが進んでいく。
オープニングなどの人が多く集まるやつは「大」の藤原洋記念ホールで(このブログ書いてるうちに藤原ヒロシより藤原洋の方が変換候補上位になった。敬称略)、その次に大きいのが「中」のイベントホール(ランチセッションや前夜祭や懇親会もココ)。で、たぶんその半分ぐらいの大きさだからけっして狭いわけじゃないんだけど相対的に「小」な部屋が2つあって、これはそのうちのひとつでやっていた。

ビギナー用のトークっていう記載を見たからということもあったけど、「Heroku」ってよく聞くわりに全然なんなのか知らなかったので様子見てみたいと思って。果たして、内容は「プログラミングの」ビギナーではなく「Perlの」ビギナー向けなのかな、という感じだったけどこれもよく聞くわりに内実は知らなかったAmon2なども含めていろいろ話されていてその雰囲気を味わった。

大ホールへ

本当は次は「Types and Perl Language」っていうトークが面白そうだなって事前には思っていて、実際会場にも行ってみたんだけど、これがもうひとつの「小」の方の部屋で、すでに人があふれていたのでこれは室内暑そう・・と思って間違いなく席に余裕あるはずの大ホールへ。
まあ、上述のように無理にトークを聞く必要もまったくないんだけど、Macの充電もしたかったし(午前中に座っていた2列目の席にはあいにく電源がなかった)、涼しく時間を過ごしたかったのもあって。

藤原(略)ホールでは「0から学んだポストモダンPerl」と、その後の再びリカルドさんによる発表を聞いた。この頃に弾さんnaoyaさんの発表もあったけど、どちらも会場が「小」なので(この表現ラクだ。「多目的教室3」とか書くより)落ち着いては聞けまいと思ってそのままリカルドさんの話を聞いていた。

ところでしかし、この辺から後の記憶がなぜかやや飛んでいる。
リカルドさんの後に10分休憩があって、一旦ホールを出た・・気はする。なぜならその後の同会場でのtokuhiromさんの発表に途中から入ったから・・なのだが、それまで何していたんだろう・・?
そのtokuhiromさんの話、ビギナーの自分にも面白かったので最初から聞けばよかったと思ったけど記憶がないだけに後悔しづらい。(いちおう書いておくけどこの時まだ酒は入っていない)

Paulさん

次は先日のPerl入学式でもお世話になった@toku_bassさんの「ライブコーディングで学ぶWebアプリケーション」を見るつもりでスケジュール表にも赤丸をつけてあったけど、会場(「小」)に行ったら人があふれていたので藤原洋記念ホールへ引き返す。
戻った会場では先のリカルドさんと共にゲストスピーカーとして来日されたPaulさんの発表。こちらのスライドは全編日本語付きで大変ありがたかったです。

まあ、それでも内容自体はほとんど分からなかったわけですが、分からないなりにいろいろ関心を引かれたというか、発表自体が音楽のようで、聞き疲れるということがなかったですね。(Paulさんは翌日のLTでも発表されてそれもとても良かった)
ということで1日目のvote2票目はPaulさんに入れました。

LT: 1日目

そのまま同会場でライトニングトーク突入。ここまで藤原洋率が高かったので一度外を回ってこようかとも思ったけど次々人が入ってきて出るのが億劫になったのでそのまま座っていたが、おかげで見やすめの席のままラクに聞けたので結果オーライだったかもしれない。

それぞれ堪能しましたが、今パッと思い出せる範囲ではperl.jsの話と、やっぱ最後の@songmuさんのRijiに関する発表がすごかったですね。全編中国語なんだけど中国語なので間違っていても誰にも分からない。にもかかわらず何度も言い直すところがあったりして、だから言葉は間違っていないんだろうと思います。あと考えてみたらこのイベントYAPC::「Asia」なのでsongmuさんが一人で一気にAsia感高めてくれたのかな、とも。昼の発表でもやっていた「Riji」の発音が耳について覚えました。(ゥイィ・ジィ!!って言う)

懇親会

ほとんど知り合いゼロ状態の懇親会、なんだかんだで最後まで過ごしました。
前夜にマックに行った知り合いがいたので一瞬ホッとしたけど、こういう時ってどうしても知ってる人とだけくっついてしまう経験があって、それだとお互い不自由になってしまうので意識的にそういうのはやめよう、とは思った。
よくある話に喩えると、海外留学しているのに日本人コミュニティとだけ付き合うようなことはもったいないからやめよう、みたいな。(まあ留学したことないのでその喩えが適切なのかどうかは分からないにせよ)

料理も飲み物も大変充実していて(ビールは最後にはなくなっていたけど)、あれだけの人数に対してそこはすごかったなと。あんまりお腹すいてないかも、と思ってたわりにけっこう食べました。無料でこのような場を提供してくれたDeNAさんとJPAの方と会場スタッフの方々に感謝です。

会の中盤で、DeNAの方によるAKBに絡めたプレゼンがあったけどAKBネタのいいところは個々人のタレント(というか)を知らなくても大体話が伝わるところですかね。まあ交換可能・・って意味ではないんだけど(いやほんとに)、翌日のキーノートをされた池邉さんもそうだけどエンジニアのトップ層にいる人が発表時の喩えに採用できるってそれだけ確固とした魅力的な構造があるのかなあ、とかぼんやり思いました後から。


Interlude

懇親会が終わって会場を出て、まだ時間が早めだったのでその後も階下のHUBで続きをやっている人たちもいたようだけど、ぼくは一旦宿でシャワーを浴びてから六本木のオールナイトイベントへ。
http://bul-lets.com/schedule/2013_09/index.html#0920

蛍光灯で音を出すOPTRON(オプトロン)という道具を使ったパフォーマンスで有名な伊東篤宏さんのイベントで、伊東さんとは直接の面識はないんだけど複数の知り合いが知り合いだったりして前々から薄いつながりはあるような無いような、という感じでその方によるイベントが六本木で22時から翌朝6時まで。これ普段だったらまず行けない(選択肢にも入らない)系だけど日吉からならむしろ行けるか? という発想が一度頭に浮かんだら離れなくなってしまい、というかYAPCの合間にオールナイト(の全然関係ないイベント)に行くってあり得ないよなあという発想の方にたぶんとりつかれてしまってむしろGetしたばかりのYAPC-Tシャツ着て行ってきた。
伊東さんのOPTRON演奏はトリに近い明け方だったけど、参考的にはこんな感じ。

クラブ・・まあ六本木というか西麻布というか、その辺のいわゆる夜遊びスポット的な何かとも言おうと思えば言える感じのところで、何しろ地下だし、すごいイイ雰囲気の異次元・別世界的な素敵空間で大変堪能したんだけど、とにかくタバコがすごいですね・・ああいうところ。最初は大したことないんだけど、人が増えると、というか若い人ほど吸うね。まあ、ぼくも美大の油絵にいたから大体そういうところに集まるようなモラトリアムっぽいボヘミアンで刹那的な人たちってそれなりに分かるというか、結局タバコ吸う以外に時間つぶす方法がないんだよね・・とは思うんだけど、個々人がどう生きるのかはどうでもよいとして、その空気のわるさには参った。普段がノンスモーキング世界すぎるんだろうか。いや吸う人はいまだに周りにたくさんいるし飲み会とかで同席しても全然困らないんだけど・・まあ、ああいう場所はとにかく空気がこもるから。

で、とりあえず再入場するにしても他に行くアテないし、電車が動くまでは宿に戻ることもできないので、煙い中さまざまな方によるさまざまな音楽を味わいつつ、ああそういえば明日(というか同日)って、Perl入学式じゃん! 単にトーク見るだけとかならまだしもグループ単位とかサポーター(講師)さんと対面で間近にやり取りするのに酒臭かったらまじマズイ! と気付き(遅い)、途中からアルコールはやめてコーヒーに切り替えて(これはこれでなかなか美味しい)、なんか寝転べるソファが開放されていたのでそこで横になったりしながら時間を過ごした。

そういえば、出演者の一人がC++でプログラミングをするような人で、ぼくのTシャツを見て「ああYAPC、知ってますよ!」と言ってくれてのけぞったけど(もちろんそういう展開を期待してもいたけど)、「YAPCってなんの略ですか?」って聞かれて「え、ああ、Yet...Another(だった気がする・・)Perl...(Perlは間違いない・・Cはたぶんカンファレンス・・でもそれ和訳でどういう文意なんだ・・)Con...あとでメールします!」みたいになっていろいろ申し訳なかった。

始発が出始めたところで知り合い(出演者でもありそのイベントを教えてくれもした、実際に会うのは初めての知り合い。上では端折ったけど本来この方といろいろ話すのも来た目的だったしたくさん喋れてよかった!)にご挨拶して退場。
日比谷線に向かう途中で筋肉質の美形の外人(男)に声をかけられて何かと思ったら新宿に行くにはどっちのほうがいいんだ? と聞かれ(Hibiya-Lineか? それともToei-Oed-Lineか? みたいな)、知らないのでiPhoneアプリの「駅すぱあと」で検索して調べて教えてあげた(大江戸線だった)。向こうは片言の日本語でこちらは片言の英語という謎なコミュニケーションだったけど笑顔で感謝されたからすべて正解だったのだと思う。


DAY2

オールナイトのイベント後は大体そうなるけど頭痛が酷かったので宿でシャワーを浴びて少し寝た。ら、そこそこ回復していた。まだ若い! のではなく多分アトからクルんだろうなと思ってる。

YAPC2日目のスケジュールは以下。
http://yapcasia.org/2013/talk/schedule?date=2013-09-21

午前の2本

ゆーすけべーさんのトークが10時半からで、ゆーすけべーさんは本も買って読んでいたので、

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)

Webサービスのつくり方 ~「新しい」を生み出すための33のエッセイ (Software Design plus)

Perlについて語ろう

Perlについて語ろう

これは行かないと・・と思っていたけど睡眠をなるべく取る方を選んで、途中から聞いた。
http://yapcasia.org/2013/talk/show/03bedf92-c6d0-11e2-80df-039a6aeab6a4

・・が、これが最終的にはベストトーク賞に選ばれ(なんと2年連続)、うわやっぱり強引にでも行くべきだったか〜と思ったけど朦朧として行ってもどうだったか分からないので後悔しづらい。

そのまま藤原洋記念ホールでgoccyさんの「これからのPerlプロダクトのかたち」。
http://yapcasia.org/2013/talk/show/32a95044-d729-11e2-af24-f3536aeab6a4
http://www.slideshare.net/goccy/yapc2013-26403213
内容で理解できる部分はないはずなんだけど不思議と最後まで実感的に聞けた。2日目のvoteのひとつはこちらに入れた。

ところで、上述のようにこの藤原洋記念ホールは大半の席に個別に電源が完備されているので、Macをしっかり充電しておこうと思っていたんだけど、なぜか前夜から電源プラグの調子が悪くて、宿で充電しようとしてもまったく認識しなくなってしまい、この時点でバッテリー残量が45%を切っていた。
入学式が3時間超であることを考えるとけっこう不安だったので、この時にも試してみたんだけどやっぱりダメでさらに不安になった。
後からわかったこととしては、どうやらMac自体ではなくアダプタの方が調子悪かったっぽい(帰宅後に他のアダプタでやったら何の問題もない)。なので、こういう機会の時には単に「アダプタを忘れなければOK」っていうだけじゃなくて、事前にそのアダプタが壊れてないか、ある程度検証してから持っていった方が良さそう。(本記事初めてのお役立ち情報!)

ランチセッション: 2日目

LINEと、前日に続きMT(というかSix Apart)の発表。
何しろオール明けなので全然胃の調子がランチウェルカム! ではなかったんだけど、一部の弁当が遅れて到着したために「おあずけ」状態になり、他の人が食べてる中でプレゼンを聞いてるうちにはからずも空腹感が生まれ普通に食べた。怪我の功名。

LINEの発表をされた薮田さん、ぼくは以前に一度Buzzurlっていうソーシャルブックマークサービスのユーザーヒアリングみたいな懇親会みたいのにお誘い頂いて行ったことがあるんだけど、その時に同社の担当だった薮田さんに対応して頂いたのを思い出した。現在はその時に比べてさらにテンション増してるというかイイ勢いあるなあとそっちに関心したり。
内容的には、これもLINEというサービス自体の紹介というよりは会社の紹介って感じでしたね。サービスとしてのLINEって個人的にコンタクトの増やし方がわかりづらかったりUIが今ひとつ(ふたつ)に感じられたりしてあまり引かれないところがあるので、その辺のイメージをくつがえす内容だったら面白いかなと思っていた面もあったけど、結果的には会社紹介も非常に興味深い感じでよかった。livedoor、NHN、LINE、というあたりの流れも結局今までよく分からないというか認識しづらい印象あったので、そういうところが最後の池邉さんのプレゼン(おもに前半)と合わせてちょっと立体感出てきたかなっていう。

Six Apart高山さんは1日目とけっこう違いをつけての発表で大変ありがたい感じでした。MTはタグでいろいろ書ける、という話はどこかでも聞いたことがあるけど(おぼろげ)、それともつながるっぽい「MTML」の話が面白そうだと思った。
ついでに挙げると、Six Apartだと最近読んだこの記事が面白かった。

動作を軽く、柔軟な拡張を可能に - Movable Type 6で何が変わるの?【第2回 天野編】
http://blog.sixapart.jp/2013-09/mt6-interview-2.html

Perl入学式

つい2週間ぐらい前に初めて参加したPerl入学式(第3回の補講)の続きが出張版としてYAPCで開催されたのでそれに参加。
というよりそもそも、これに参加することがYAPCに来る直接のトリガーになったというか。

一度補講に出ていたので、場に慣れるまで時間を費やすとかいろいろアタフタするとか、そういうことがほとんどなくスッと内容に入れたので、2週間前に頑張って行ってほんとよかったなあ〜と思った。

サポーターの方もワッと増えて、なおかつゆーすけべーさんや弾さん、Paulさんなどの登場もあって(Paulさんはたぶん自分のHackをしていた。でもそれがいい)お祭り会場での開催の良さっていうのがかなり出てたと思う。

個人的には『初めてのPerl』を翻訳されている近藤嘉雪さんとご挨拶できたのが嬉しかった。同書は以前にオライリーサイトからPDFで買っていたんだけど、最近紙で続編の『続・初めてのPerl』を買ったところだったのでその両方とも買いました! みたいなことを言ってしまったけど近藤さんは『続』の方は担当されていなくて(そちらはnaoyaさんと長尾さん)、ようは『プログラミングPerl』と『続』を混同してしまっていた(洒落ではない)。失礼しました・・(『プログラミングPerl』も進度に応じて拝読します)。

Perl入学式の内容については詳述するとすでに相当長くなってるこのエントリーがさらにひどくなりそうなので別に書ければ書きますが、Twitter的にはこのような事を述べました。

↑を読んで今思い出したけど、朝に2〜3時間寝たのが効いたのか、途中で全然眠くならなかったですね。昼食の後だしかなり心配していたんだけど。
まあ内容がすごい、寝てる場合じゃない充実度だったり、あとは部屋の中に人が多いので(とくには見てくださるサポーターの方々が)なんだかんだでその緊張感もあったのかな・・って気もするけど。

あと、前述のしばらくMacの充電が出来なくて困っていた件、このときに座った席でダメ元で繋げたら充電できた! おかげでその辺は気にせず内容に集中できて本当に助かった。(誰に感謝すればいいんだ)

何にせよ13時〜16時過ぎっていう、スケジュール表で見るとかなりぶち抜きの長尺だったにもかかわらず全くその長さを感じない内容でやっぱり行ってよかったです。関係各位、ありがとうございました!!

見逃しコンテンツ

上記のように入学式は3時間以上だったので、当然その間に開催されたセッションは見られず。それ自体は全然構わないんですが、見れてたら見てたかなっていうのが以下など。

YAPC::Asia Tokyo 2013 特別座談会 「Rubyの良いところ語ってください 〜そんなPerlで大丈夫か?〜」
http://yapcasia.org/2013/talk/show/c6b08f02-f293-11e2-ba15-895a6aeab6a4

Emacs実践入門 Perl
http://yapcasia.org/2013/talk/show/b1bb73d0-e174-11e2-8767-0fa16aeab6a4

本当にあったレガシーな話
http://yapcasia.org/2013/talk/show/b262abd0-c77c-11e2-be2e-7ec06aeab6a4

この辺はどれも興味深かったですね。とくにEmacs、今ようやく普通にVimであれこれ書けるようになってきて(この記事もそう)、というかむしろ普通のメモ帳的入力だと面倒に思うケースすら増えてきたところなので、以前にまったく設定の方法やその意味が理解できなかったEmacsについても今ならば説明を聞いたり実際に動かしてみたら多少理解が違うかな、という感じはしていて。

まあでも、それこそべつに映画をハシゴで観ているわけではないのだから「見たかった」ものがあれば後から資料なり動画なりブログなり見てリアル体験はその都度やればいいんじゃないの、という気もするしこういう場合はとくにそう考えるとラクな感じになりますね。

LT: 2日目

LTの話の前に、このぐらいの時間で会場のWifi提供が終わっていて若干参った(今見たらジャストこのぐらいの時間までだった)。まあiPhoneテザリングで何とかしのいだけど、何で困ったかと言えばまだ2日分の投票が全然終わっていなかったから。前日分も六本木に行っていたのでやってなかったし、2日目に至ってはこの時点でも誰に入れるか考えてもいなかったし。とはいえそのまま棄権ももったいないし、と思って着席してから投票作業・・ややハマりつつなんとか間に合った。よかった。

ちなみに2日目の2票目は「Perl入学式」に入れた。後から思ったら、牧さんや座談会が辞退扱いになったことを思えば(前者は主催者側だから/後者は誰にあげるってわけにもいかないから)前日のPaulさんや2日目の入学式は無効票みたいなものか、という気もするがいいんだ。賞よりも気持ち。感謝的な何かを伝えたいということで。

さてLT2日目の詳細については同日の他のトークと合わせて技評さんの記事を見られるとよいと思いますが(というかぼくも以下それを見ながら書きますが)、
http://gihyo.jp/news/report/01/yapcasia2013/0002
印象を箇条書きで。

  • @941さんのドラで拍手した。
  • ふしはらかん(kan)さんの発表。Wassrなどでよくお見かけしていたので(Wasacoも使っていた)YAPCの本トーク選挙にも投票したけど実現されずこちらで初めて拝見した。私には難しい内容でしたが分かるように頑張りたいと思います。
  • makamakaさん。声とタイミングがすごい。高いタレント性とそれを支える地味な研鑽、みたいなことを感じました。華ある。
  • barimiさん。Perl歴5日でYAPCライトニングトーク登壇、なおかつそのためのサービスも仕上がり済み(ただしWifi提供終わっていてDEMOできず)、というものすごい話(というかDEMO出来てたらさらにすごかったな)。ちゃんと「なぜそんなこと実現できたのか」という解に落とし込んでまとめられていて、ネタ性と内実が備わった流石なプレゼンと思いました。
  • papixさん。真摯な報告よかったです。
  • n.tomitaさん。netacpanの話、面白かった。123の「倍返し」で456、て見たときは間違いなのか自分の不勉強なのか分からなかったが大きな問題ではないと思う。プレゼンの流れの作りが上手い。
  • tokuhiromさんの発表でyappoさんが出てきたの、よかった。Perlって基本Rockな空気ある。(昨今のRockじゃないけど・・Punk? かもしれないが・・適切な表現考えておきます。まあ自由の希求を感じるということです)
  • Velocity Conferenceの話、グッときた。
  • DeNA-nekokakさん。最初に動画ひとしきり見て、その後に本題。それまでのスピード感(時間厳守感)を一気に解き放つ(=無視した)流れで笑った。でも本題の方も面白かった。
  • Paulさん。前日のトークに続きやっぱり面白い。Good Vibrations!!
  • @takesakoさんの○×クイズ。普段は聴衆参加型のライブとか余り好まないんですが(手拍子させる音楽ライブとか)これは面白かったなあ。2問目で普通に敗退。優勝は前述の近藤さん。いろいろすごいw
キーノート

LINEの池邉(いけべ)智洋さんによるカンファレンス最後のスピーチ。
http://yapcasia.org/2013/talk/show/2f50ef1a-d24c-11e2-a70b-a69b6aeab6a4

LTの流れそのままに、とかではなく、その前に一旦15分程度の休憩に入ったのがすごくよかったと思う。あらためて、というか落ち着いて話を聞けた。
内容的にはエンジニアに対するマネージメント、あるいはそれをやるマネージャーってどういうものなんだろうね、みたいな。まあエンジニアとかにはもしかしたら限らない話かもしれないけど、汎用的というか普遍的な感じの話でよかった。シンプルで、まあ言われてみれば確かにそうだけど、という話でもあるんだけど、そう気づくのはなかなか難しいというか誰もそう言っていない最初に言うのは難しいというか。

たとえばエンジニアとして優秀な人を管理職にしないメリット(または管理職にした場合に生じうるデメリット)を挙げる中で、その話の裏には「優秀な人にはそれなりの報酬をあげたいけど、そのためには管理職という肩書が必要」という地味かつ現実的な前提がまず目の前に転がっていて、だから単純に「管理職にしないでおけばOK」ってだけの話じゃないんだと。その周りの環境整備も含めた並行的な改善が必要なんだ、みたいな話でもあって、そう考えるとただのコロンブスの卵的な話ではなくてけっこう深淵で根深い問題でもあるんだよねえ、みたいにも捉えられてその辺のリアルさがまた有用に感じられた。

所々で「これをAKBに喩えると・・」みたいなジャブが挿入されているんだけど、一点、集合写真を指して「ここで大事なのは一人ひとりの着ている服の色が違うことなんですよ」みたいなことを言うんだけど、その顔立ちや化粧や髪型などの服の色「以外」の部分はみんな同じに見えるかな・・みたいな、そんな全然関係ないかもしれないようなことがふと気になったけど、まあ対象をよく知っている人にとってはそんなことナイのかもしれない。そもそも個別性なんて共通性と表裏一体のものなのだし。(何の話だっけ)

クロージング+ベストトーク賞発表: 牧さん

牧さんのスライド&トークに乗せてクロージング。サプライズ的な発表として第1回からスタッフで参加されている牧さんと、途中から参加されて仕切り役として活躍された941さんは今回をもってYAPCリタイア、とのこと。
湿っぽい空気になっちゃって・・みたいなことも言われていましたが、聞いている側(の一人)としては全然そんなことない。ルーティンで目的も曖昧になりながら続けていく、という話のほうがよほどおぞましいし、必要な新たな展開のための一手としてこうします、という話なのだから具体的だし建設的だと感じた。

ベストトーク賞の3, 2, 1位の皆さん、おめでとうございました。
1位のゆーすけべーさんはぼくの真後ろの席に座っていたようで、発表されたと同時にガタッと音がして後ろからステージまで一気に駆けていったので驚いた。終わってからようやくご挨拶したけど、けっして重い本ではないんだから『Webサービスのつくり方』持っていってサインしてもらえば良かったなあと何度か思った後から。

まとめ

長くなりました・・さすがに書くの疲れたけど(時間もかかった)読んでくださった方もお疲れでしょうね・・ありがとうございます(すみません)。

前夜祭の段階からイスの後ろとかに「ブログを書くまでがYAPCです」って書いてあったのでなるべくよく覚えてるうちに(まあ後からの方が思い出せることもあろうけど)書いてみましたが、もう一個だけ言いたいことを書いておくと、やっぱりエンジニアでもプログラマーでもない自分が参加したときに、「何々をやっている誰々です」みたいな挨拶、そんなにしたくないじゃないですか。
っていうのは、自己紹介がメンドウってことではなくて、それだけの説明じゃお互いちょっと効率が悪いというか、まあ名刺交換とかなら個人的には面白い&案外有効な儀礼だと思うので好きだし進んでやりたいぐらいなのですが、クチで「私、こういうことやってます」とか「今後、こういうことやりたいんです」って言ってもそんな一瞬の説明だけじゃ説得力ないというかかえって胡散臭いというか、だからそうじゃなくて、「すでに何をやったのか」を示せるようにしておきたいと思って最近プログラミング関連のブログを書きためていた、というのもあるんですよね。

言い換えると、今年の春先からプログラミングちゃんとやってみたいなあ、今までも多少は本とか読んでみたけど〜みたいな感じになったそのときからYAPCへの参加は考えていて、チケットも発売後の相当早い段階でとったし、Perl入学式@YAPCも申し込み順1番だったらしいし(受付で@uzullaさんに言われて初めて気付いた)、そういう意味では最近書いていたプログラミング系記事ってこのYAPC参加への土台づくりというか体力づくりというか、少なくとも何かをやり始めてはいる、という風にしたいなと思ってやっていた面もあって。だからブログを書き終わるまでがYAPCです、という一方でそういう一連のプログラミング系記事を書き始めた頃からぼくのYAPCはスタートしてもいたのかな、みたいなことで。

たしかiPhoneが発表された2008年のYAPC::Asiaをぼくはその年の春から制作がスタートした坂本龍一さんの音楽全集の企画のための編集作業をしながらずっとIRCチャットやUstreamで追いかけていて、なにしろその音楽全集って今も続いているぐらい長尺の企画(<宣伝>後発の連携TV企画の方も来年の放送が決定したようです)、かつぼくにとって初めての本格的な受注仕事だったので、何というか人生が音を立ててガラガラ回っていく〜みたいなスリリング過ぎるそれは年で、そういう最中に見たそのYAPC、とくに最後のキーノートの日本語訳(だったか英語の同時Transcriptだったか)をIRCで見ながら「うわーこれすごい!」って頭がグラグラするような刺激を受けていたので(念のため書いておくと素面で)、そういうひとつの節目みたいなものとして記憶しているイベントにリアルで参加できたっていうのは非常に嬉しいものでした。

2008年のそれが今につながっているように、今回のこの機会がまた次の何かにつながっていけばいいなと思っています。YAPC::Asia2013を実現してくださった皆さん、ありがとうございました!